ミン・バハドゥル・バム『黒い雌鶏』ネパール、視界の外側にある戦争
傑作。ミン・バハドゥル・バム長編一作目。ベルリン映画祭予習企画。2001年、ネパール北部の小さな村。この年は、1996年から続く内戦が短い停戦に至った年でもあり、王族殺害事件が起こった混乱の年でもあった。村にはカーストの異なる二組の姉弟がいた。結婚を間近に控えたウジャルとその弟キランは庄屋の子供で、最近母親を亡くしたビジュリとプラカシュは不可触民の子供だった。キランとプラカシュは仲良しなのだが、特にキランの家族はプラカシュと仲良くすることを嫌がっている。そんな中で、プラカシュ