Giorgio Mangiamele『Clay』オーストラリア、その想いは泥沼と共に
オーストラリアにおける移民映画や多民族/多文化主義的な映画を語る上で先駆的な活躍をみせ、近年再評価が進む監督にジョルジオ・マンジャメーレ(Giorgio Mangiamele)がいる。1928年にシチリアのおもちゃ屋に生まれたマンジャメーレは、子供の頃から絵を描くのが好きだった。しかし、カメラが"ほんの一瞬"を捉えることができることに気付いてからは、カメラにのめり込んでいった。カターニアで美術を学んだ後、ローマに移って国家警察に入り、科学捜査班の監視部門でスチルカメラマンとし