AC6 ランクマッチ 1stシーズンを走り終えた感想
こんにちは、いとふゆと申します。
ARMOED CORE VI にて、ブレード中逆ばっかり乗っている者です。
1st シーズンをリーダーボード入りしたまま終え、無事に DOMINANT プレートを入手することができました。
今回はその 1st シーズンのランクマの状況と、そうして私を高みまで連れて行ってくれたブレード中逆の変遷についてのお話ができたらなと思います。
……というのを3月初めに書き始めてから、だいぶ放置してました。申し訳ない。まあこのnoteに関しては技術的な解説ではなく、いとふゆの自分語りというか、ちょっとした読み物としてお送りするものなのでそんな大事な情報はない……はずなので、どうかお許しください。
ええ、上記の通りの内容なのでブレイバーンがイサミとの出会いを語っているときのアレと同程度の情報しかありません。適当に読み流して頂ければ幸いです。
(ブレードとか中逆の使い方の解説はまた別の機会にやる、かも?)
・ランクマ開始前
ランクマッチの実装から遡ること二か月前。いとふゆは悩んでおりました。
ACVD の頃から愛用していた中量逆関節(TAKEKAWA mdl.1 という中逆的パーツ)の流れを汲む MIND BETA 、その構成についてです。
レーザーやショットガン、果てはミサイラー構成と試行錯誤する中、10月5日のアップデートで強化されたバズーカに着目していました。
まだブーストキックの後隙が伸びる前のレギュだったこともあり、雑にバズとキックを押し付けるのがまかり通る時代でした。
もっとも、本業である軽タンや四脚が持つバズーカには手も足も出ませんでしたが……。
そうして新しく組んだ機体でカスタムマッチを遊覧する中、運命の機体と出会います。ミサイルブレーダー構成の中量逆関節です。
当時はブレーダー機との戦いに慣れていなかったのもあり、ひたすらに斬られてしまいました。避けようのない爆導索でACS負荷を溜められ、キックやパルブレでスタッガーさせられ大ダメージを取られ、PAもカウンターAAであっという間に剥がされ……。
なんとかいなそうとする私にブレキャンで追いすがってくる相手を見て、感動のあまり光のファンメを送ったことを今も覚えています。
実はミサブレ中逆を初めに見出したのはいとふゆではなく、この未だ知られぬ修羅でした。
そうして出会ってからもしばらくは「特殊な構成だな~」という感想を抱きながら納屋に機体構成をしまっていたのですが、友人たちと集まって AC6 をプレイする中で、ふとこの構成を試しに出してみました。
するとどうでしょう、びっくりするぐらい強いじゃありませんか。「これ大会でもいけんじゃね?」と手応えを感じたいとふゆは、翌日の21日に開催されるみとパンダさん主催の大会(以下みとパン大会)にてその真価を発揮することとなります。
優勝。34人規模のアーマード・コアの大会で、優勝。
かつてない快挙に、いとふゆの体は打ち震えました。ありがとう、強敵"とも"たちよ。中逆の答え、ここに見出しけり。
そんなわけでいとふゆのミサブレ中逆乗りとしてのキャリアがここから始まることとなります。
・ランクマッチ実装
ランクマッチの実装と共に追加されたパーツ群の中に、飛びぬけて強力な三種の神器がございました。
軽量四脚、LCBレザキャ、パルスハンドミサイルです。
単体で二段階の撃ち分けができ衝撃値や誘導率も高水準なパルミサ。圧倒的な速度と滞空時間により一方的にミサイルをばら撒ける軽四。極太の判定とヤケクソな威力、の割には通常撃ちも妙に回転率の良い LCB 。
ランクマッチ初動環境はこのいずれかを装備した機体で染まりました。
いとふゆ中逆も新進気鋭のパルミサをひっさげ、環境へ飛び込みます。Aランクに到達するまではとんとん拍子で進んだものの、そこからだんだんと「環境」という見えない魔物に苦しめられます。
かわしているはずなのに当たりまくるLCB、そもそもかわしようのないニドガン、初期からずっと強い重ショ……。ミサブレ構成に乗ったことのある諸兄には共感いただけると思うのですが、地上QB・ジャンプ・後ろ方向への空中QBの発生が他脚部より遅い(おおよそ 10f ぐらい)逆関節では、これらをいなし続けるのは至難の業です。キックの後隙が増えたこともあり迎撃は困難を極めました。いとふゆ中逆にシールドが搭載されているのも、これらに少しでも抗えるようにという苦肉の策だったのです。
しかし、そう悪いことばかりではありませんでした。なんとこの構成、軽四に対して強く出られるのです。
ミサイルを満載した中量機である上に、スタッガーすると尋常じゃないダメージを叩きだせるパルブレを常に構えているため、相手にかかるプレッシャーは計り知れません。
同じ理由で軽二に対しても優位に試合を進めることができます(一部のバケモンプレイヤーを除く)。
相性不利な相手にもPSゴリ押しでどうにか抗い、12月25日の聖なる夜(正確には日付を跨いでおりましたが)、パルブレ逆関節にてSランクに到達することができました。
そうしてSランクに到達した週と年の瀬に、またもいとふゆ中逆にスポットが当たります。
またも優勝。しかもレギュ変更後の新しい環境で。
以前よりブレード関連のツイートが伸びていたこともあり、これを機にブレード解説講座を出そうと思い立ちます。
もっとみんなに生当てブレードの良さを知ってもらいたい、そんな純粋な願いのために作った動画でしたが、想定をはるかに上回る反響をいただき身に余る光栄でした。
生声を Youtube の動画で大々的に出すのは初めてだったので、撮っている最中は変な声や話し方になっていないか戦々恐々としてしたいたのですが、仕事のために購入したマイク( HyperX QuadCast™ )の性能のおかげか、その面でもお褒めの声が多くとても嬉し恥ずかしでした。
そうしてしばらくブレーダーの代表……、とまでは言わずとも、まあ重鎮くらいのデカい面をしてランクマを渡り歩いておりました。
そして……。
えっ また優勝!? こりゃあミサブレ中逆の天下来たるか……!
そうして鼻高々になっていた いとふゆ の前に、それは突然訪れます。
・レギュレーション 1.06
それは終焉を告げる福音のラッパ。
いとふゆ の使っていたミサブレ中逆は見事に被弾しました。
パルミサのチャージが重たくなったことにより、相手スタッガー時の咄嗟の追撃が難しくなった上に、 FCS の弱体化も併せて激烈に回転率が低下し、ミサイルだけで戦況を優位に進めることが困難になります。
(とはいえ、この二種を投げて盾で防いでいれば大抵の相手は ACS 負荷がモリモリ溜まっていく危険な構成だったので、さもありなんといったところでしょうか。特にパルミサは単体でチャージ・非チャージの撃ち分けが容易かつ強力ということで他武器の 1.5 ~ 2 倍のパワーはありました。軽二勢にすらバスバス刺さる強力さを誇っていた爆導索も同様です。
私とほぼ同じ構成の中逆使いの方がいた(その方はパルブレの代わりにヨーヨーでしたが)ので、運営もこれらを筆頭に対戦環境におけるミサイルが異常に強いことは把握していたのでしょう。
「ミサイル特化FCS自体の大幅弱体化(ミサイルロック補正 150 → 128)」という思い切った調整からもそれが見て取れます。)
いとふゆ のミサブレ中逆は大きな転換を求められました。
以前のようなミサイル構成ではもはやこの先生きのこることはできません。
かといって逆関節の体はガラスのように脆く、殴り合いをすればたちまちボロボロに……。
うわ強ッ 強いよこの体ッッ
なんと同時に中逆のフィジカル強化が。具体的には「AP / 姿勢安定性能 / 重量」が上方修正されました。
今までは中二にすら劣るふにゃふにゃな防御性能と、いちいちグッと溜めるせいで即応性に欠けた QB ・ジャンプにより、近づかれるとティッシュのようにバラバラになる逆関節でしたが、これによりようやくまともに殴り合えるだけの肉体を得ることができました。……まあいまでも同重量帯の中二よりは全然柔らかく、安定に至っては未だに初期脚や ALBA 軽二よりも低いんですが……。
特に姿勢安定に関しては 1.03.1 、 1.04.1 の二度に渡る強化を経てようやくここに至っています。重ショ四脚ナーフ前の 1.03 以前からずっと逆関節に乗って戦っていた いとふゆ も、これには涙を禁じ得ません。
初期の安定なんてたった 575 しかありませんでしたからね(参考までにナハト脚の安定が 711 、ジャンク脚が 658 )、現レギュの 788 までに累計 + 213 (!)という驚異のボリュームアップを果たしています。もはや別の脚部だろこれ。
ともかく、アプデで生まれ変わった体を基に環境の変遷にうまく適応できれば、ブレード逆関節でもなんとかやっていけそうです。
そうしていとふゆなりに 1.06.1 以降の環境を予想し、以下のような仮説を立てました。
つまり、こうだ、重ショ機が爆増する。
近距離での圧倒的な制圧力と、ターゲットアシスト・AB 関連の仕様の噛み合いにより、その身に弱体化を幾たびも食らいながらも、征竜のごとく常に環境に喰らい付いてきた重ショ機。
それがいま、 LCB タンクと軽四という目の上のたんこぶが取り除かれたことで大挙して押し寄せてくるのです。
「ミサブレ構成は相性不利だから~」などと口をもにょもにょさせていた いとふゆ も、とうとう彼らと向き合うべき時が来ます。
ブレードメインという骨子は変えず、しかし重ショ機と渡り合える構成、そのための相方が求められました。
ヒット&アウェイに向き、逆関節の長ったるい QB と相性が良い単発武装、しかも長射程。
衝撃力が高く、の割には十分すぎるほど早いリロードで DPS も申し分ない。
ついでに足を止めない武装でありながら相手のスタッガー時にぶち込むと追加よろけが発生してコンボすらできる。
新生いとふゆ中逆の出した結論、それもやはり重ショでした。
これまでのミサ構成から一転、相手に接近するスタイルに変えた いとふゆ はこの機体の習熟までランクマを回しまくることに決めました。
100ポイント溶かしてグズグズになった夜をどうにか眠り、翌日にプラスまでもっていったり……。
全ッ然パルス防壁を相殺してくれないパルブレに憤ったり……。
お絵描きにうつつを抜かしたり……。
レート 2000 に到達し、リダボ地蔵(※ランクマを回さないことで、現在のレート・順位を堅持し番号付き状態を維持する様子)になることを心に誓ったり……。
そんな楽しいランクマ日和もとうとう終わりを迎えようという2月27日、まさに 1st シーズン終了直前。事件は起きました。
・ランクマッチ最後の激動
「ふむふむ、シーズンリセットに伴うアプデはないのね……」
「ん?」
いや、なんとなくリーダーボードに乗った人間には何らかの報酬があるんだろうなとは思っていましたよ。リセット後もこの100人だけはSに留まれる(あるいは収監とも言う)とか、公式ページのリストに名前がずらっと並ぶとか(スマブラはオンラインチャレンジの順位を公式ページに掲載しています
しかしそれが「ゲーム中に表示されるネームプレート」とは……! このリハクの目を持ってしても、いやはや。
そういうわけで記念すべき 1st シーズンランカーの証明であるネームプレートを得ようと画策する人々が、上位100名という限られた席を奪い合うことになります。
その結果どうなるか。
闇のゲームの始まりです。
少し脱線した話題になりますが、ランクマを回している人ならご存じのとおり、このゲームのランクマは戦えば戦うほど損をするシステムになっています。
同程度のレートの人に勝つと+12ポイントほどもらえるのですが、一方で負けた相手は画面の向こうでなぜか-16ポイントほど持っていかれています。
あれあれ、この4ポイントの差分どこ行った?
そう、まるでワインの熟成中にその製造量が目減りしていくかのように、ほぼすべての戦闘において、レートポイントの幾ばくかはフロムの分け前として虚空へ消えます。
同格のランカー同士が二回当たり、それぞれ一勝一敗で二試合を終えた時、なぜか二人とも順位が下がっているのです。
……ッんだよこれ! 戦うだけムダじゃねえか!!!
そうお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心を。
このゲームのレート戦はSランクに到達してから開始するため、1500ポイント所持している新入りが次々と供給されます。
つまり、どれだけ対戦者同士の総ポイントが減ろうが、Sランク到達者が増える度に1500ポイントという絶対数が補充されていくのです。
「昇格ボーナス」と共に。
(※シーズンが進み相手が持っているポイントに依ってさらに増減するようです。そのため、シーズン後半になりプレイヤー個々人が持っているポイントが多ければ多いほど、このボーナスも、また……)
これらの摩訶不思議な仕様により、Sランクのレート戦は地獄の様相を呈しています。
戦っても戦っても一向に上がらない順位、うっかり一度でも負けると数十連勝分は優に溶けるポイント、ボーナスパチンコで稼いだらそこから一戦もせずリダボに居座る上がりたてピチピチの地蔵たち、それ軽量機・重量機どうすんの? という問いから目を背けた特務機の群れ……。
ただでさえ戦う人々の怨嗟が降り積もるランクマというシステムには、しかしそれを助長する凶悪な呪(まじな)いが掛けられていました。
怨嗟に呑まれ、修羅と化した人々の嘆きと怒りが今も SNS で激しく燃えています。
話を戻すと、そんな地獄のようなランクマの 1st シーズン最終日のわずか二日前、公式からいきなり「リダボ掲載者にはネームプレート渡すよ!」という声明が言い渡されたのです。
これが全国の悪童共の "心" に火を付けたことは言うまでもありません。
「キリ良くレート 2000 到達したし、ここいらは安泰だろう」と地蔵を決め込んでいた人間たちの足元を、急速にリーダーボードの下限が蝕んでいきます。
「このままだとリーダーボードから消える!」「いやだ! 刻限ギリギリで滑り落ちるのだけは!」「一勝だけ、一勝だけ……!」
そう叫びながら鉄火場へ走り出す彼らを、誰が止めることができるでしょう。
しかしそうして明日のために地獄へ向かって駆けだした彼らに、容赦のない悪魔の手が襲い掛かります。
このゲームのランクマは戦えば戦うほど損をすると言いましたが、それだけではありません。
レート差が300も400もある超格差マッチングが頻繁に発生します。そういった相手にたった一敗でもしようものなら、気を失いそうなほどのポイントを差っ引かれます。
-28。これはいとふゆが経験した一番大きい損失点ですが、これはそのレート帯の相手に対する2、30連勝分のポイントに匹敵します。
つまり、収奪ポイントから逆算するなら、それほど下位の相手には30戦中1敗しか許されないということです。勝率にして約95%。いや無理だろ。
さらには相手によっては+2、+1ポイント、いえ下手をすると+0という目を疑うポイント収支になったりすることも(実際には小数点以下のポイントのやり取りがあるようですが)。
そんな超ハイリスク・ノーリターンな相手が W スタンガン W グレネードのような猪突猛進アセンでやって来たときには……。
埒外の勝率を求められる謎システムにより法外と言える程のポイントをもぎ取られ、下の順位へ引きずり込まれていく様がデーモンハンドと形容されるようになったのも、やはりランクマが地獄であることの証左だったでしょうか。
下限に呑まれるのを恐れ、もがき、しかしそのまま帰らぬ人になった者は数知れません。
その実例を見てきたからこそ、いとふゆ も「自分はああはならないぞ」と心に固く誓っていたのですが、……。
29日午前1時、そこにはシーズン終了直前にボーダーから滑り落ちるのではないか、そんな怖ろしい不安に苛まれ、不眠に陥いる哀れな男がいました。
何しろリダボの下限はすでに2000を越しています。この二日間での激動を考えると、残り16時間の間に いとふゆ の所持ポイントである2006を割るであろうことは容易に想像がつきました。
ふらふらとはっきりしない頭をもたげながらPS5の電源を点ける様は、さながら炎に向かう蛾のようでした。
そして………………
-16
- 1 6
- 1 6
奈落へ引きずり込まれた男の慟哭は、長く空しく響き渡りました。
そこからの記憶はあまり無いのですが、その後10戦6敗という散々な戦績により-100近く持っていかれ絶望的状況に陥ったとか、「You are not deserve to No. Rank(お前は番号付きに値しない)」というような名前で 😜 ← こんな感じのエンブレムを付けた人とマッチして怒りが有頂天に達しそうになったとか、焦りと後悔のために翌朝まで本当に一睡もできなかったとか、そんなことがあったような、なかったような。
そうして最悪の一夜を過ごした いとふゆ は、しかしつくづく諦めの悪い男でした。
残されたわずかな時間、体調を犠牲にしてでも足掻こうと決心しました。
ブレーダーとしての意地か、はたまたアーマード・コアという沼を渡った一人のファンとしての矜持か、その時に いとふゆ を動かしていたエネルギーはきっとそんなひたむきな思いだったのでしょう。
そして……。
成し遂げました。
確実に安全圏であろう50位以内の座を獲得し、いとふゆ はようやく長い苦しみから解き放たれました。
もっとも、完徹してアクションゲームをやり続けた苦痛はその後も体と神経を確実に蝕みはしましたが……。
ともかく、そんな形で いとふゆ のランクマッチ 1st シーズンは終わりを迎えました。
ネームプレート情報の開示がもっと早ければ、リーダーボード下限の急速な浮上ももう少し緩やかだった、あるいは予知できたのですが、そればかりはどうしようもありません。
PS版の最終下限が2006、つまり いとふゆ が引きずり込まれる前に所持していたのと同ポイントであることを考えると、回して良かったような、回さずとも良かったような複雑な心境になります。
しかしあの朝に到達した桃源郷は、その時に得られた喜びは、決して無駄ではなかった。
そう願いたいところです。
・結び
長い自語りにお付き合いいただきありがとうございます。
ランクマの仕様とフロムの気まぐれに翻弄された一人のファンの駄文ですが、少しでも共感できるところや笑える箇所があれば何よりです。
ブレード中逆の使い方についてはすでに動画がありますので、特に語ることがなく、なかなか筆が進まないのが現状です。それに いとふゆ 自身も自分の実力にまだ納得いっていない部分もありますので……。
1st シーズン完走記念に書きあげましたが、 2nd シーズン以降の駄文は熱をいくらか失っているはずなのであまり期待せずにお待ちいただければと思います。具体的には次のアーマードコアの続編と同じくらいの期待値で。
それでは、また。