【書評:☆☆☆★★】イシューからはじめよ
本書もnote内の記事で知り購入してみたものです。
この本によるビジネスの定義は、「限られた時間の中でいかに価値のある成果を生み出すかというゲーム」であるとされています。
だから、なんでもかんでも真面目に丁寧にやることが目的なのではなく、結果に貢献することから優先的に行うべきということが説かれており、「結果に貢献するもの」をイシューと呼んでいます。
私自身、なんとなくこの視点はあったものの、はっきりと言語化された本書を読んでよりイメージが明確になった気がします。
日本人の国民性なのか、学校教育によるものなのか、はたまた私が勤めてきたこれまでの会社がそうであったのか、社会人となって仕事に取り組むときに「全ての仕事を全力で丁寧にやる」のような根性論にも似たスピリットが多くの人に根づいているように感じます。
一方で、私がこれまで経験した外資系企業(アメリカ)の働き方はまさに本書のような「イシューからはじめる」思想が根底にあったように思います。
すべてにおいて日本的がダメでアメリカ的が最高であると言う気はなく、日本的な完璧主義がいい方向に作用する状況もあると思います。例えば、「おもてなし」などはこれにあたるのではないでしょうか。
しかし、多くのビジネス環境では「イシューからはじめる」思想でのビジネスの進め方のほうが優勢であるように私には見え、ここに日本的企業の競争力の低さの原因があるように思います。
これも日本が島国であり、日本語という参入障壁の高いビジネス圏に住むがゆえ競争の少ない井の中の蛙状態によるのかもしれません。
さて、この「イシューからはじめる」思想を自分の生き方に持ち込むと人生は好転するのかどうなのか、このあたりも今後考え、検証しながら生きていこうと思います。
人生は短い。