20221006
朝から雨で肌寒い。パーカーを羽織って出たが、風も冷たい。10月だしこんなものかもしれないが寒暖の差が大きい。エアコンのフィルターを掃除していないので、早くやらなければと思う。小説について迷いが生じたので、この日記を始めたのだが、最近この日記を書いて満足してしまっている。本末転倒というやつはどうしようもない時に起こるものかもしれない。努力はしている。初心に帰ろうと、バルガス=リョサの『若い小説家によせた手紙』(木村榮一訳)を再読した。もう若くはないのだが、やはり胸に刺さった。フローベールやセルバンデス、ガルシア=マルケスにコルタサルらを例に挙げながら小説の構造について簡潔に分かりやすく説明されている。タイトル通り――これはリルケへのオマージュだろうが――手紙の返信という体で書かれているのも秀逸である。彼のノーベル文学賞受賞第一作である『つつましき英雄』という長編を読んで、トーマス・マンの『ファウスト博士』が気になり、ネットで検索するとマンはヘッセにこの原稿を送っていたという情報を得た。はるか昔から小説家同士で書簡を送りあっていたのは知っていたが、今なら実感として原稿を読みあえる存在は大事であるとわかる。
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