松尾模糊/BlurMatsuo

私的に物書き始めました。破滅派同人→https://hametuha.com/doujin/detail/blur-matsuo/ 初の短編集『月に鳴く』(破滅派)が電子書籍で発売になりました。→https://amzn.to/4175oUq

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最近の記事

20241105

 BFC6のBグループ作品を読んだ。グループ分けは作品のタイトルのあいうえお順になっているらしいので、まったくの偶然ということであるが、Bグループの作品群はインパクト強めの作品が多い印象を受けた。わたしは昨日、自分の掌編の足りなさについて理解したつもりでいたが全くわかっていないということを、このグループの伊藤なむあひ「畜魂機についてお話しします」を読んで痛感した。死者の言葉を録音するために開発された畜魂機という発明をしたフランスの詩人についての話という設定で、偽史であり、幽霊

    • 20241104

       BFC6の作品をAグループだけ読んだ。どれも個性的でひとつ突き抜けた何かがある。今回自分に足りていなかったものはその辺りなんだと思い知った。少しウェルメイドな、完成度を意識しすぎたように思う。そういう意味では、前回の「馬上風」はその部分は満たせていた気がする。この二つを同時に作品に昇華できれば本戦に行けるということではあるが、なかなか六枚という枠内でそれを実現するのは難しい。それでも、毎回ファイターたちはそれをやれているのだから凄い。

      • 20241030

         ブンゲイファイトクラブ(BFC)6のファイター一次予選通過作とジャッジが発表された。当初は一一時の予定だったが、作品群のクオリティーが高く一七時の発表になった。わたしは六年前からファイターとして作品を提出し続けており、昨年はようやく「馬上風」という掌編で一次通過した。今年は去年を超えるためになんとしても最終選考に残りたいと昨年の落選から一年構想を練っていた。  ひとまず一次通過は果たせたので安堵したが、目標は次にある。しかし、毎回のごとく見知った名前のほかプロ作家の名前も見

        • 20241028

           G.C.チェスタトン『木曜日だった男』(南條竹則訳、光文社文庫)を読んだ。詩人が無政府主義者の評議会に木曜日というコードネームでそれぞれ曜日を名乗る無政府主義者たちの集う集会に参加し、そこで話し合われるパリの爆破テロの計画、その後の顛末を追う冒険譚。アナキズム、権力、政治、宗教といった社会的課題をクライムミステリのエンターテインメントとして昇華した、その手腕は流石。代表的シリーズである「ブラウン神父」ものも読んでみたいと思った。

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          20241103

           BFC6本戦ファイターの発表日。わたしの作品は二次選考通過で最終選考には残れず、本戦出場できなかった。昨年は一次選考は通過していたので微々ではあるが、なんとか前進することができた。しかし、最終選考に残ることを目標にしていたのでなんとも悔しい。「詩の祭壇」という掌編を改題して「しのあるところ」として公開したので感想をもらえたら嬉しい。ファイターには見知った名前が多くで本戦が楽しみではある。

          20241102

           雨の一日。西日本では豪雨で被害も出たようだ。東京でも新幹線などが影響を受けていた。こうした災害が当たり前のようになってしまっているのが怖い。災害に強い都市というのは、小池都知事が言っていた気がするが、具体的にどのような対策が行われているのか、よく分からない。  最近メルヴィルの『白鯨(下)』(田中西二郎訳、新潮文庫)を読んでいる。上巻を読んでかなり年月が経ってしまっているのだが、下巻は鯨について詳しく書かれていて上巻とは違った趣きがあって面白い。

          20241101

           霜月の始まり。その言葉とは裏腹にまだまだ涼しく過ごしやすい天候。来週あたりからグッと気温が下がる予報だ。この時期に着るものに困る。わたしは外気に合わせて上着を選んでいるのに、地下鉄では早くも暖房が効いており、かなり暑くなる。SDGsが叫ばれる今、この電力の使い方は正直言って疑問である。これは今に限った話でなく、夏の間の弱冷房車が一両というのにも言える。弱冷房車を基本に、強冷房車を一両にすべきではないか? それこそSDGsの取り組みと言えよう。

          20241031

           10月も最後、いよいよ今年も残すところ二ヶ月だ。今年は生活の変化や、祖母の逝去などで特に早く感じる。というか、年を追うごとに早まっていくようだ。それは死に向かって着実に近づいているからなのかもしれない。  アマプラのオリジナルドラマ『ザ・ボーイズ』シーズン4の最終回を観た。もうそろそろクライマックスかと思っていたが、また一波乱ありそうな終わり方でこれからの展開が楽しみだ。

          20241029

           デヴィッド・ロウリー監督の英映画『グリーンナイト』を観た。英国の作者不詳のファンタジー小説を映像化。王の甥でありながら騎士として独り立ちできないガウェイン卿がクリスマスにやってきた謎の緑の騎士の首を刎ね、一年後に緑の騎士の斧の一撃を受けるよう約束させられ、その約束を果たしに旅に出る冒険譚。巨人や追い剥ぎやきつねのお供、いろいろファンタジーの仕掛けはあるものの、場面が飛びすぎて没入感がなかった。最後のオチがオチすぎるのも気になった。

          20241027

           衆議院選挙の日。朝から投票所に行って一票投じてきた。出入り口では女性二人がタブレットを片手に投票を終えた人たちに話しかけていた。はっきりとは分からないが、おそらく出口調査の係員だろう。投票を終えて、そのまま出勤した。休憩時間に選挙の話が聞こえてきた。片方は立憲民主党に投じたと言い、もう片方は石破首相に不満をもらしながらも自民党支持のようだった。  夜に結果が出て、自民党は公明党と合わせても過半数に届かない大敗と報道。国民民主、れいわが躍進し今後の連立政権の行方に注目が集まる

          20241026

           選挙前日、国民民主党の応援演説に石丸伸二が立ち波紋を呼んでいる。もとは維新の会で、先日の都知事選に無所属で立候補して話題を呼んだ。今回の衆院選には出馬しなかったが、こういう形で登場するとは思わなかった。玉木党首も「聞いてなかった」と弁解しているが、このことがさらに油に火を注いだ。わたしもこういう感じで選挙最終日を迎えた国民民主党は良くないと思う。立憲民主党に代わる野党として期待していただけに残念だ。

          20241025

           三日ぶりとはいえ、東京に戻るとすっかり慣れ親しんだ景色に安心してしまうようになった。それにしても人の多さに慣れることはない。  見逃し配信で野木亜紀子脚本のTBS系日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』を観た。軍艦島として知られる端島で戦後から閉山になるまでとその後の人々を描く群像劇。わたしも軍艦島は遠くに見たことしかないのでそこでどんな風に人々が暮らしていたのか、気になっている。これからどのように展開するのか楽しみにしたい。

          20241024

           長崎を発つ前に、友人が店主を務める江川の古本屋〈Hajikko書店〉に立ち寄った。想像していたよりも広く、とてもしっかりとした造りで感心した。この日も少し蒸し暑い天気だったので、アイスコーヒーを淹れてもらった。永田則夫『木橋』(新潮文庫)をもらってしまった。  空港に行く前に祖母の家に寄ると、叔父と叔母が来ていた。口座の処理で慌しく銀行に向かう前に少しだけ話してわたしたちも空港に向かった。10年以上会ってなかったと思うが、相変わらず叔母は元気で、叔父は寡黙ないつものコンビで

          20241023

           祖母の霊前でても合わせたので、この日は両親のドライブに付き合った。先日、こけら落としで福山雅治が無料コンサートを行った〈ピーススタジアム〉を訪れた。浦上川沿いのブリックホールとココウォークの間にサッカースタジアムと体育館、飲食店などを併設している。家族連れやお年寄り、スーツ姿のサラリーマンらしき人など様々な人が真新しいサッカーフィールドなどをスマホで撮影していた。昼食はココウォークの施設内でハンバーグを食べた。熱い鉄板の上に丸々とした手作りハンバーグにオニオンソースをかける

          20241022

           祖母が先月亡くなったので、四十九日の法要前に実家のある長崎に戻る。生前に会って二週間くらいで逝ってしまった。羽田から飛行機に乗る時はいつもみんな長崎という場所に向かうから知り合いがいそなものだが、こういう場所で会ったことは一度もないから不思議だ。空港を出ると、両親が迎えに来ていた。祖母が暮らしていた家で彼女の骨壺を前に手を合わせた。祖母が祖父が亡くなった時に撮ったという遺影はもう三十年近く前のもので、亡くなる前にあった印象とは随分違って見えた。

          20241021

           西田敏行、ピーコの相次ぐ訃報。最近は物心ついた時からよく見知る人たちが次々と鬼籍に入っていて、時の流れを否応なく感じる。西田はドラマや映画で安定した存在感があった。彼の出演する作品はどことなく安心して観ることができた。今年初めに放送された『さよならマエストロ』でも本当に素晴らしい演技を見せてくれた。  ピーコは最近では表舞台に立たず、いろいろな噂がささやかれていたがこのような形で最期を知らされるとやはり寂しい気持ちだ。辛口ファッションチェックはわたしにはあまり理解できるもの