20240511

 ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』(小尾芙佐訳、ハヤカワ文庫NV)の読書会だった。わたしはかなりチャーリー・ゴードンのセクシャリティの問題を大きく捉えていたらしく、他の人たちとの感想のギャップに驚いた。多様な読み方があるということを改めて実感した。ダニエル・キイスは心理学を学んでいて、チャーリーのパニック障害のような状態が乖離性パーソナリティを描いていたのではないかと指摘され、わたしはここにフロイト的リビドーを読み込んでいたことを思い知った。今回の読書会を通して、どうも作品をフロイト的に読んでしまう癖があると気づきに至った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?