20241005

 雨が降って外は随分と涼しくなった。だが、室内は湿気があって蒸し暑い日は続く。最近、森崎和江『まっくら:女鉱夫からの聞き書き』(岩波文庫)を読んでいる。九州の炭鉱で働いていた、掘った石炭を籠に入れて運ぶ「後山」と呼ばれた女性たちの聞き書き。九州の方言で語られる年配女性の炭鉱での日々はどれも過酷で死と隣り合わせの危険に満ちているが、「男らに負けん」強さを持った女性たちの語り口は、どれも明るくてなぜだが読者のわたしが元気をもらう気持ちになって来るから不思議だ。

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