20240823
ホメロス『オデュッセイア』(松平千秋訳、岩波文庫)を読んでいる。様々な文学作品に影響を与えた古典中の古典であるが、実際に読んだことはなかった。読んでみると、なるほどどこかで聞いたような話がたくさん出てくる。そういう全てがここから来ているのかと思うと確かに偉大な作品だ。
その一方でかなり無茶苦茶な話も頻出するので、飽きさせない。ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』がこの作品を下敷きにして書かれたとされているが、当然その要素は全くと言って言いほど変質している。まだ上巻だが、これからどう展開するのか、楽しみだ。