見出し画像

福袋のオススメ記事に辟易している

年末になると各ショップの福袋が話題になります。Yahooニュースでも、連日のように広告の記事を見かけますね。

昔は在庫処分の意味合いが強かった福袋ですが、現在は事前に中身を公開するなど、お得感を打ち出したものが多い印象です。

例えば、ミスタードーナツでは、福袋の金額分のドーナッツ引換券に加えて、オリジナルのカレンダーやクリアファイルなど、独自の特典を付けて売り出しています。

そこで疑問に思ったのですが、引換券だけで定価以上になるため、店側は損をしてないのでしょうか。この記事では、店側からみた福袋戦略と、それに対する私の気持ちをまとめます。

1.福袋の役割

現在の福袋は、在庫処分の役割に加えて、集客やブランドイメージの向上を目的としたマーケティング戦略の一環と考えられます。先に例として挙げたミスタードーナツを例にして、詳しく分析してみます。

①ドーナツ引換券の原価率

福袋の引換券は「定価」で計算されますが、実際の店舗における原価はそれより低いです。原価率は30~40%程度と言われており、福袋の価格以上に見える「お得感」があっても、企業側のコストは抑えられています。

②独自特典のコスト

カレンダーやクリアファイルといった特典は、大量生産によるコスト削減が可能です。これらのアイテムの実際の製造コストは低く、消費者には付加価値を感じさせることができます。

③リピート効果

引換券が手元にあると、購入者は再度店舗を訪れる必要があります。リピート訪問時に追加購入する可能性が高く、これが収益の拡大につながります。例えば、引換券以外の商品や飲み物を一緒に購入することで、1回の来店での客単価が増加します。

④在庫管理の効率化

引換券を使うことで、特定期間に売上を安定化させることができます。確か、有効期限は6月末とかだった記憶があります。また、過剰在庫になりやすい商品を消費者に提供する仕組みとしても機能します。

⑤ブランド認知と話題性

福袋はSNSや口コミを通じて話題性を生み出します。この記事も、私がYahooニュースを見て書くことにした訳ですからね。「お得だ」「かわいい特典が付いている」といった情報が拡散されることで、ブランドの認知向上や新規顧客の獲得に繋がります。

見た目上「損をしている」ように見える福袋ですが、実際は以下のメリットによって長期的な利益増加を狙った施策です。

• 原価率の調整で損失を抑える
• リピート客の増加
• ブランド価値の向上と認知拡大

ミスタードーナツに限らず、現在の福袋は、単なる在庫処分以上の戦略的な役割を担っているといえるでしょう。

2.キャッシュフローの観点

キャッシュフローの観点からも分析してみます。引換券の代金を一括で払うため、発売時期の1月は一時的にキャッシュが増えますよね。

引換券が未使用でも、代金はすでに店舗側に入っているため、早い段階でキャッシュが増加します。これは、年末年始の売上が集中する飲食業界において、特に効果的です。

年始は企業の支払い(ボーナス支給や年末調整など)が重なる時期ですが、福袋の売上がキャッシュフローを支えるクッションになります。

また、引換券の有効期限と未使用率も考慮する必要があります。

ミスドに限らず、引換券には3~6ヶ月の有効期限が設けられているため、企業側は短期間で利用を促進しつつ、長期的なリスクを抑えることができます。

また、消費者が引換券を紛失したり、使い忘れたりすることもあります。この未使用分は純利益としてそのまま計上されます。特に忙しい消費者層や福袋購入時の「勢い」で買う層では、この割合が高くなる傾向があります。

実は、結婚式の引き出物における「カタログギフト」も同じ現象が起きています。未交換率(一般的に10~30%程度と言われる)が企業の利益を押し上げる重要な要素です。この仕組みは福袋の引換券でも類似しており、未使用分が収益性をさらに向上させています。

福袋の仕組みは、短期的なキャッシュフローの増加と未使用分の収益化をうまく活用した戦略です。加えて、引換券が実際に使われた場合でも、追加購入や顧客満足度向上を通じて長期的な利益を得られる点で、非常に効率的なモデルと言えます。

「カタログギフト」や「商品券」などと比較しても、未使用分が収益に直結する仕組みを活用している点で共通性が高いと考えられますね。

3.消費者目線ではどうか?

ここまでは企業側の目線で福袋戦略に対する考えを書いてきました。これを見ると、利用者側はお得感があっても企業の手のひらの上で踊らされているようにしか思えません。

前置きが長くなりましたが、ここからがタイトルの話になります。年末になると、「〇〇社の福袋の中身が発表!今年はあのキャラクターとコラボ!?」みたな販促記事をよく見かけるようになります。

ここまでの話で元は取れないことがわかっているのに、好きなキャラクターとコラボしてたりすると、購買意欲を抑え込まないといけないから。

個人的に、今年は珈琲館の福袋がヤバかったです。すみっコぐらしとのコラボの前に、危うくポチりそうになりました。

それでも我慢できたのは、そもそも店舗が近くになくね?と冷静になれたから。買ったとしても、有効期限前までに使いきれない。。。

まぁそんな感じで、損得勘定を無視するとしてもどうせ買うならよく行く店の福袋にした方がいいです。福袋を買ったから店に行く、では企業のマーケティングの罠にハマっていると思いました。

私の経験談ですが、数年前までは先述のミスドの福袋を買っていました。しかも一番高いヤツ。それだとドーナッツを50個とか交換できるんですよね。グッズも豪華になるし、損はしてないだろと思っていました。

しかし、その年に引換券を使って食べたドーナッツは1つだけでした。残りは妻の実家への手土産として活用していたんですよね。

「損をしている訳ではない」「手土産に使える」「グッズもついてくるしお得」と言い訳をして、自分を正当化していたなと反省しています。

4.と言いつつも。。。

まぁそんなことを言いつつも、福袋の呪縛からは完全に逃れられておらず、今年もマックの福袋の抽選に応募しました。マックなら定期的に行くからオッケーという、上記とは別の正当化理由を携えながら。

実は本日がその抽選日だったのですが、ありがたいことに今年も当選しました。家族で食べようと思います。

まとまりのない記事になりましたが、チェーン店の福袋を購入する際は、定期的に行くお店のヤツを買うといいと思います。下手に買うことを正当化ししない方が、後々後悔することが少ないと思うので、よければ参考にしてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!

ケンゴ@資産形成おじさん
サポートありがとうございます💖サポートされたお金は子どもの養育費に使わせて頂きます(オムツとか粉ミルクとか)💕是非とも応援よろしくお願いします😊

この記事が参加している募集