牛肉麺絵日記 牛肉麺16/100杯目 老董牛肉細粉麵店(台湾・台北)4/16/2013
牛肉麺屋さん巡り16日目。2013年4月16日火曜日。(台湾・台北)
今日は、滞在先近く公館駅前の大きな市場ビル水源市場に買い物に出た。水源市場は三階建の建物で、1階は野菜・果物・惣菜・昔スタイルフードコート・乾物店。2階は鮮魚・精肉店。3階は、服飾生地・婦人服店が入る昔ながらの市場ビル。各々の店舗が独立して営業をする、現在の日本ではもうあまり見られない形態の昔ながらの物販雑居ビルです。八百屋だけでも数軒営業していて同ジャンルの店舗がしのぎを削っている。各店舗の営業時間もまちまちで、夕方遅い時間に行くとすでに店じまいしている店舗もある。
私が育った大阪郊外の団地街にも、昭和後期まで小規模ながら市場ビルがあった。演歌が流れるビル内で、饅頭屋さんには桜餅・みたらし団子・安倍川餅、赤飯やおこわが並びいつも蒸し飯の良い香りがした。味噌屋は数種の味噌樽から少量でも購入でき、好みに合わせてブレンドしてくれた。子供にころ漬物屋さんから香る発酵臭が苦手で、いつも息を止めて店の前を早足で通り過ぎた。今思えばパック詰めじゃない漬物が気軽に買える貴重なお店だったように思える。この市場は近所にできたスーパーマーケットの利便性・低下な価格設定に負けて平成に入る前には閉店した。
台北ではスーパーマーケットよりも市場に活気がある。水源市場もいつもお客さんで賑わっていて、夕方は惣菜店や飲食の小店が活気がある。現在夜7時前。昔スタイルフードコートには炒め物や汁物をつまみに晩酌している人が沢山いる。お肉惣菜が並ぶ烤肉店にはもう直ぐ閉店時間だというのに大量の桶子雞が並んでいた。桶子雞はローストチキン。つけ汁に付けた後、S字フックにつってローストするので脂が落ちて皮目に張りが出る。本来は炉で焼き上げるものらしい。
市場内で数点の調味料を購入後、牛肉麺店を探して街を歩く。いつも人気の劉家水煎餅から立つ、蒸し上がったニラ饅頭の香り湯気の誘惑に揺らぎながらしばらく歩くと店頭で蔥餅を焼く牛肉麺店があった。老董牛肉細粉麵店。今日はこのお店でいただいてみる。
お店入り口の厨房では大きな餃子や牛肉のおやきのような牛肉餅、葱餅などが調理され、道行人が、代わる代わる持ち帰りで買っていく。大きなメニューボードが光る。店内は、チェーン店のような整った内装で、ワクワク感は減少する。メニューは結構種類があり、中華料理屋さんのよう。店員さんは日本のベーカリーカフェのようないでたち。大変栄誉ある賞をとったようで、受賞の様子がパネルに飾られている。
紅焼牛肉麺を注文する。あまり待たずに麺が運ばれた。店名に細粉麵店と記載されている通り、麺は細麺。優しく腰がある。スープはしっかり旨味。少し濁っている。セラチンチ質がしっかり入った筋肉が、まったりと絡みつく。
店を出ると、遅い時間にも関わらず、果物屋さんが沢山グァバを並べていた。
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