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若者と酒を飲む。

最近はやたらと外出が多く、急に忙しくなってしまいました。
夜の食事の機会も増えてきて、コロナ前に戻ったみたいです。

というか、コロナ前よりも酒の場が増えているような気がします。
閉じ込められていた反動で皆様やたらと飲みまくっているのかも知れませんね・・・^_^;

そんな中、会社の若者と一泊二日の出張になりました。

そうなると中年サラリーマンはほぼ100%の確率で夜酒を飲むことになるワケです。
いや、飲まなくてもいいじゃないかと思うかもしれませんが、そういうモンなんです。
酒が強いとか弱いとか、好きとか嫌いとか関係なく自然に飲みに行く流れで育ってきました。

というのは中年の我々世代の話です。

最近の若者はどうなんでしょうか。
アルハラ(=アルコールハラスメント)なんて言葉もあるくらいだから気軽に飲みに誘えない気もします。

まあ、聞くだけ聞いてみましょうか。
行きたくないなら無理強いすることも無いですし、来る者は拒まず、去る者は追わずですね。

と思ったら、その若者が
「夜は飲みに行きましょう!」

意外にも向こうから誘って来ました。
どうやらその若者、コロナ禍のせいで会社の上司や先輩と飲む機会がほぼ無かったらしい。
ザ・中年サラリーマンとサシ飲み経験はゼロとのことでした。

「ほぉう。でこの私と飲みに行きたいワケか。」

いいだろう、そこまで行きたいのなら見せてやる。
中年サラリーマンの飲み方を。

と言ってもまあ自分はそんな呑兵衛のんべえでも食道楽くいどうらくでもないので、中年サラリーマンを代表するほどではないのですが(汗)。

そして着いたのは夜の仙台駅。
ちょっと遅い到着で、もう21:30だというのに街は賑やかで活気に溢れています。
早速テキトーな店を探して路地を歩いていくと、

「あ!僕この店に入ってみたいっす!」

若者は意外にも能動的でした。
「じゃそこにしよう」と入った店は普通の焼き鳥屋だったのですが、あれ?椅子が無い。

・・・立ち飲み屋でした。

日中歩き回って仕事して、遠く仙台まで辿り着き、エネルギーを使い果たした自分はクタクタ・・・座りたい(泣)

一方で若者は無尽蔵のパワーで飲むわ食べるわ(笑
最初は遠慮がちに喋っていましたが、酒が回って来たようです。
すると彼は「もっとこうした方がいい」やら、「何であんなやり方なんだ」とか、仕事のアレコレを熱っぽくしゃべり始めました。

普段は黙々と仕事してるようだけど、そんな風に思っていたんだなぁ。
なんだか楽しそうな顔してるし。
いいじゃないか。

よし、じゃあコッチも疲れたけど頑張って相手をしましょう。

「効率とか理屈で解決出来ないこともあるよな。その時はやるのかやらないのかっていう意志の強さが大事なんだよ。」

とワザと昭和時代の中年っぽいことを言ってみました。

「・・・大事なのは気持ちってことスか?」
と若者は食いついて来ました。

そして自分は、
「壁にブチ当たった時はさ、出来ない理由ばっかり言ってもダメじゃん。知恵と工夫に気合いと根性をプラスして乗り越えるのさ。」

自分もかつて先輩方から聞いたような話です。

若者は真剣な顔をして「うーむ。」と言った具合。
そう、よく考えて。頭を使ってよく考えよう。

そんな感じで夜は更けていき、私のエネルギーと財布の中身は空になったのでした。

たまには昭和の洗礼を喰らわすのも中年の仕事かと思います。

昭和生まれの中年の皆さま~、増えるコンプライアンスに縛られるなー。

平成生まれの若者達よ、たまには中年達と飲みに行きましょう♪

文+イラスト : ケーモティック

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