パワードライブの打ち方とコツ!!爆発的威力〜最強ドライブ伝説〜
卓球において、ドライブには様々な応用技術があります。中でも「パワードライブ」は、最も頼もしいものです。
パワードライブが打てると、攻撃の幅が広がり、得点しやすくなります。またそれだけでなく、相手にプレッシャーを与えて、優位に試合を進めることもできます。
「もっとドライブで得点したい」「威力のあるドライブにしたい」そう思っている人に、特におすすめの技術です。
今回は、そんなパワードライブの打ち方とコツを解説させていただきます。
(1)パワードライブとは!?
卓球のパワードライブとは、ドライブの回転にスマッシュの速さを加えたものです。
すなわち「回転のかかった強打」で、ドライブの中でも最も威力のあるものです。非常に高い攻撃力と、得点力があります。
主に、弱い下回転や浮いたボールに対して使われます。また、不安定な回転のものを強打するときにも、使われます。
ただし、デメリットもあります。それは、振り抜く動きが大きくなるので、次のボールに備えるのが遅れがちになることです。意識をして、素早く体勢を整えることが必須になります。
以上のように、パワードライブは回転がかかったスピードの速い、強烈な威力のドライブです。
(2)パワードライブの打ち方とコツ
まずは、パワードライブの打ち方とコツを解説します。
これには、以下の6つの重要なポイントがあります。
▣バックスイングをする
▣頂点で打球をする
▣ラバーに食い込ませるように厚く当てる
▣引き攣れ(ひきつれ)で回転をかける
▣腰、肩、肘の連動でスイングを速くする
▣スイングのときに踏み込む方向
それぞれについて、ここから詳しく解説させていただきます。
❶バックスイング
パワードライブを打つ際は、バックスイングを取ります。
相手が繰り出す下回転を打つとき、上回転を打つとき、それぞれの場合について解説させていただきます。
♦下回転を打つときは、低い姿勢でバック スイング
まずは、相手の下回転のボールに対するパワードライブの打ち方を紹介させていただきます。
腰を右に大きくひねりながら、両膝を深めに曲げます。そして、ボールに目線を合わせるような低い姿勢でバックスイングを取ります。
これは、相手の下回転の影響を受けないようにするためです。
低い姿勢でバックスイングをとることで、下から上方向へスイングができます。これにより、ツッツキやカットなどの下回転に負けにくくなります。
このように、両膝を深めに曲げて、低い姿勢でバックスイングをとることが、下回転に対するパワードライブの打ち方です。
♦上回転は、上半身を右に大きく捻って バックスイング
次に、相手の上回転に対するパワードライブの打ち方を紹介させていただきます。
まず、台に対して胸が横(完全に右)を向くくらい、上半身を右に大きく捻ります。体重を右足にしっかり乗せて、バックスイングを取ります。
ラケットの先端が、下や自分のほうを向くように、手首をしっかり使ってください。これにより、威力のあるボールが打てます。
そして、右足の蹴りと腰の回転を使って、力強くスイングします。
このように、上半身を右に大きく捻ってバックスイングをとることが、上回転に対するパワードライブの打ち方です。
❷打球点は頂点
次に、パワードライブの打球点について解説します。これは、バウンドの一番高いところである頂点です。
こうすることで、力を加える時間が十分にあり、ボールをしっかり捉えることができます。また、一番高さがあるタイミングなので、ネットミスしにくいです。ゆえに、相手コートにしっかりと打ち込めます。
逆に、打点が早過ぎたり、遅過ぎたりすると、回転とスピードを両立させられなくなります。
頂点前の早い打点で捉えようとすると、コンパクトなスイングにする必要があります。これだと、スピードを出せても、回転をかけることがむずかしいです。
反対に、遅い打点だと回転はかけやすいです。しかし、ボールを前に飛ばしにくくなり、スピードが出ません。
このように、パワードライブを打つ際は、頂点を捉えるようにしてください。
❸ラバーに食い込ませるように厚く当てる
今度は、パワードライブの打ち方において、ボールをラバーにどう当てるべきかを解説します。
ボールがラケットに当たる瞬間のラケットの角度は、80°にします。そして、ボールのやや右下を捉え、ラバーに食い込ませるように厚く当てることがコツです。
通常のドライブでは、薄くこすって打ちます。しかし、これだとスピードが出ません。よって、パワードライブではボールを食い込ませ、厚く当てることを意識してください。
このように、ボールをラバーに食い込ませるように厚く当てることも、パワードライブの打ち方のコツです。
❹引き攣れで回転をかける
そして、引き攣れ(ひきつれ)で回転をかけることも、パワードライブの打ち方のコツです。引き攣れとは、「こわばり」や「痙攣(けいれん)」を表す言葉です。
先述したように、ボールをラバーに食い込ませた状態で、上前方向へスイングをします。すると、ラバーのゴムの伸び縮みにより、引き攣れが起こって回転がかかります。
体全体を使って、ボールを前方向に押し出すようにすると、より威力が出ます。下回転を打つ場合は、相手の回転に負けないように、上回転のときよりも強い力で打ちましょう。
このように、引き攣れで回転をかけることも、パワードライブの打ち方のコツです。
❺腰・肩・肘の連動でスイングを速くする
最後に、腰・肩・肘の連動でスイングを速くすることも、パワードライブの打ち方のコツです。
これにより、威力が増します。回転とスピード、両方を備えたパワードライブにするには、スイングスピードも重要です。
まず、バックスイングをしたときの「ため」で、右股関節に体重を乗せます。それを、打つ瞬間に右足から左足へと移動させます。
このとき、下半身から腰、肩、そして肘へと動きを連動させます。一連の動きが、無駄なく滑らかにできることで、スイングスピードが速くなります。体のしなりを効かせて、迷いなく振り切りましょう。
このように、腰・肩・肘の連動でスイングを速くすることも、パワードライブの打ち方のコツです。
❻スイングの方向・踏み込み
ここでは、スイングの方向や、足の踏み込み方について、詳しく解説させていただきます。
♦下回転は、斜め上方向に振り抜く
パワードライブで下回転を打つときは、斜め上前方向に振り抜くのがコツです。
下回転はラケットに当たると、下にポトっと落ちる性質があります。この「重さ」に負けないように、下から上方向にスイングするのが有効です。
バックスイングで、低い姿勢をとったのはこのためです。相手の回転の影響を相殺するように、打ちます。
また、ストレートコースに打つ際は、上体を押さえ込むイメージで、肘が高く上がらないようにスイングするといいです。ストレートは、クロスよりも距離が短いです。その分、オーバーミスをしやすいです。これを防ぐために、フォロースルーが大きくならないようにします。
このように、パワーパワードライブで下回転を打つときは、斜め上前方向に振り抜くようにしてください。
♦上回転は、体全体を使ってしっかり前に 踏み込んで打つ
一方、パワーパワードライブで上回転を打つときは、体全体を使って前に踏み込むのがコツです。これにより、ボールに体重が乗り、威力を出せます。
バックスイングで右足に乗せた体重を、打つ瞬間に左足に移動させます。このとき、右足で床を蹴りながら腰を回転させて、左足を前に大きく踏み込みます。こうすることで、大胆な体重移動ができます。
私は、「もう次のボールは返ってこない」という勢いで踏み込んで、全身の力を加えています。(もちろん、すぐに体勢を整えます。)
このように、パワーパワードライブで上回転を打つときは、しっかり前に踏み込んで打つようにしてください。
♣まとめ
ここまで解説させていただいたように、パワードライブの打ち方のコツは、以下の通りです。
▣下回転のときは低い姿勢、上回転は上半身 を右に大きく捻ってバックスイング
▣頂点を打つ
▣ラバーに食い込ませるように厚く当てる
▣こするのではなく、引き攣れで回転を かける
▣腰、肩、肘の連動でスイングを速くする
▣下回転は、斜め上方向に振り抜く
▣上回転は、体全体を使ってしっかり前に 踏み込んで打つ
パワードライブが打てると、3球目攻撃などでの得点力がグッと上がります。また、相手にプレッシャーを与えることもできるので、一石二鳥です。
攻撃力を強化するなら、爆発的威力を出せるパワードライブが最強です。ぜひ習得して、試合で活かしてください!!
次回は、スピードドライブの打ち方、スマッシュとの違いや特徴を紹介させていただきたいと思います。
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