フォアハンドとは打ち方/コツ・基本フォーム/ストローク・ラリー練習🏓
卓球において、フォアハンドは最も使用頻度が高く、打つ感覚を身につけるためにも非常に重要な基本技術です。
なので、卓球を始めるにあたり、これの練習から取り組む人がほとんどです。
フォアハンドは、その後に習得する色々な応用技術にも通じているので、きちんとマスターしておきましょう。
今回は、そんな卓球のフォアハンドの打ち方やコツ、基本フォームやストロークなどについて解説させていただきます。
(1)フォアハンドまたはフォア とは!?
フォアハンドまたはフォアとは、利き手側で打つことを言います。シェークハンドでは、手の平側で打つことを指します。
このフォアハンドのスイングを「フォアハンドストローク」、ラリーで連続して打つことを「フォア打ち」と言います。
(2)【フォアハンド】きれいな フォームとは!?
卓球に限らず、どのスポーツでもきれいなフォームとは、合理的なもののことを言います。スイングの形が美しいことに加えて、無駄のない動きや力加減で、効率的なものを指します。
基本フォームは、応用技術を習得するときのベースになります。なので、きれいなほど様々な技術に対応しやすく、上達のスピードも早くなります。
ゆえに、一番はじめに習得するフォアハンドのフォームは、とても重要です。
以上のように、合理的なもののことを、きれいなフォームと言います。
(3)【フォアハンド】構え方
フォアハンドの構え方について、解説させていただきます。
まず、足は左足が前です。足の大きさの半分くらい、左足を前にして立ちます。
両足の間隔は肩幅よりほんの少し広めにし、頭の位置が5cmくらい下がるように、膝を曲げます。そして、上体を15°ほど前傾させて構えます。
肘は右脇腹の前・ラケットは胸の前にセットし、脇はボール1個分あけておきます。
このようにして構えることで、体重移動がしやすく、ボールにしっかりと力を加えることができます。
棒立ちだと打球が不安定になり、きれいなフォームの習得どころか、相手コートへ返球することもむずかしくなるので気をつけましょう。
以上が、フォアハンドの構え方です。
(4)フォアハンド【基本の打ち方と コツ】
フォアハンドの基本の打ち方は、以下の通りです。
▣コンパクトにバックスイング
▣ラケットの角度
▣スイングは体の回転を使って前方向に
▣打球点は頂点
▣ボールは間接視野で見る
▣打つときに体重移動
▣打った後はラケットを直線的に戻す
それぞれについて、コツを交えながら解説させていただきます。
❶コンパクトにバックスイング
フォアハンドを打つときは、コンパクトなバックスイングをとります。
ラケットを胸の高さから、右腰の横あたりに引きます。このとき、腕だけで引くのではなく、腰を右に小さくひねる動作で、体の回転を意識しながら行ってください。
また、バックスイングが大きくならないように、気をつけましょう。バックスイングが大きいほど、威力のあるボールを打てますが、力加減やコントロールが不安定になります。
基本のフォアハンドを覚えるためには、安定して返球することが先決です。
このように、コンパクトなバックスイングを心がけましょう。
❷ラケットの角度
フォアハンドは、肘・手首・ラケットの先端まで一直線にしたときの角度で打ちます。
構えたときに、ラケットの先端が、外側や内側へ向いていないか確認してください。
続いてラケットの面が、上や下を向いていないかチェックしましょう。
卓球は、約0.3秒で返球されるので、打つたびに角度を変えられません。なので、色々な打ち方に対応できるようにしておくことが大事です。
ラケットの先端が上がっていたり、反対に下がっていたりすると、打ちやすい打ち方とそうでないものが出てきます。後から直すのは大変なので、はじめにきちんと基本を習得しておきましょう。
また、打ちやすい位置まで、しっかり動いて打つことも大事です。ボールとの距離が遠いと、ラケットの角度が狂いやすくなります。ゆえに、相手ボールに合わせて体を動かして、正しい角度でフォアハンドを打ちます。
このように、肘・手首・ラケットの先端まで一直線にしたときの角度で、フォアハンドを打ちます。
❸スイングは体の回転を使って前方向に
フォアハンドのスイングは、体の回転を使って前方向にします。前方向というのは、打つコースに対してです。
クロスコースに打つときは、フォロースルー(打った後の腕の動き)が台の対角線方向になるようにします。ストレートコースの場合も、同様の要領です。
前方向にスイングすることで、ボールの動きを流れで捉えることができます。これは「点ではなく線で捉える」とよく表現されます。
こうすることで、相手のボールのスピードやボールの位置が変わっても、同じスイングで打つことができます。
下の写真のように、横方向に・ワイパーのようにスイングをするのはダメです。
こうしたスイングでは、ある1点の打球点でしか打つことができず、安定して相手のコートに返球できません。
また、体の回転を使ってスイングしましょう。バックスイングで、右にひねった腰を戻すようにして打つことがコツです。
フォア打ちで連続して打つ場合は、ひねる度合いが大きくならないように注意してください。次の打球に間に合うように、肩の位置を変えない程度に行いましょう。威力よりも、コントロールを重視してください。
このように、フォアハンドのスイングは、体の回転を使って前方向にすることです。
❹打球点は頂点
フォアハンドの打球点は、頂点です。「打球点」とは、ボールを打つタイミングのことを言います。
バウンドの頂点は一番打ちやすく、安定して返球することができます。
はじめのうちは、動作やスイングが追いつかず、頂点を過ぎてしまうことも多いです。なので、頂点前を打つ意識でやるといいです。
自陣コートでボールがバウンドしたら、早いタイミングで打つ気持ちで取り組んでください。
また、下図のように、体の斜め前(上から見て45°付近)で打つことがコツです。
このように、フォアハンドでは、頂点を打ちます。
❺ボールは間接視野で見る
フォアハンドやフォア打ちのとき、ボールは間接視野で見ましょう。「間接視野」とは、特定のものに焦点を絞らず、視界全体を捉える見方のことです。
ボールを直接見ると、顔や首が動いてしまい、これにつられて体の動きも変わってくるからです。「しっかりボールを見て打て!」なんてよく言われますが、お門違いです。
1回だけ打つのならまだいいですが、ラリーでは何回も打つ必要があります。なので、顔は正面に向けたまま、間接視野でボールを捉えて打ってください。
おいおい経験することですが、放たれたボールよりも、相手のスイングや動きなどの情報量のほうが、はるかに多く重要です。間接視野は、これを得るのにも役立ちます。
このように、ボールは間接視野で見て、フォアハンドやフォア打ちをします。
❻打つときに体重移動
フォアハンドを打つときは、体重移動をします。これをすることで、体全体を使って打つことができるので、打球が安定します。
右足に体重を乗せておいた体重を打つのと同時に、左足へ移動させます。フォア打ちでは、スイングとともに体重移動も右⇄左と繰り返します。
体重は片足に乗せ切るのではなく、乗せた反動で戻るようにして、もう片方の足に乗せましょう。こうすることで、スムーズでスピーディーな体重移動になり、速いラリーにも対応しやすいです。
このように、体重移動をしてフォアハンドを打ちます。
❼打った後はラケットを直線的に戻す
フォアハンドを打った後は、ラケットを直線的に戻しましょう。特にフォア打ちでは、意識してください。
スイングした軌道に沿うように、ラケットの位置を戻して、次のボールを打ちます。
直線的な動きにすることで、時間ロスが少なくなり、テンポの速いラリーやスピードのあるボールに対応しやすくなります。
一昔前までは、打ち終わったらラケットをいったん体の正面に置いて、三角形を描くような動きをしていました。現代の卓球ではスピードが速いので、これをしていると間に合いません。
ラケットの移動距離は、最短にすることがコツです。
このように、フォアハンドを打った後は、ラケットを直線的に戻します。
(5)フォアハンド・フォア打ちの 練習方法
フォアハンドやフォア打ちの練習方法には、下記の2つがあります。
▣多球練習
▣ラリーで練習
それぞれについて、解説させていただきます。
❶多球練習
フォアハンドやフォア打ちの練習方法に、多球練習があります。
「多球練習」とは、複数のボールを用いて行うもので、1球につき1回だけ打ちます。ミスをしてもボールを拾いに行かなくて済むので、効率的に反復練習をすることができます。
練習相手に、はじめはゆっくりボールを出してもらって、これをフォアハンドで打ちます。
確実に返球できるようになったら、徐々にスピードをあげてもらったり、バウンドの低いボールを出してもらって練習しましょう。
このように、まずは多球練習で、フォアハンドやフォア打ちの練習をします。
❷ラリーで練習
ラリーでも、フォアハンドやフォア打ちを練習します。
強く打つのではなく、出来る限り長くラリーが続くようにします。ラリーの中で、1球1球ボールに合わせて打つことを覚えましょう。
これまでに解説した、距離感の調整やスイングなどが正しく実践できているか、確認しながら取り組んでください。
以上のように、ラリーでフォアハンドやフォア打ちの練習をします。
♣まとめ
今回の記事では、卓球フォアハンドの打ち方や基本フォーム・ストローク、フォア打ちでのラリーなどについて解説させていただきましたが、いかがだったでしょうか!?
フォアハンドは重要な基本技術なので、必ず習得しましょう。そして、きれいなフォアハンドストーロークは上達のカギです。
コツを押さえて練習すればむずかしくないので、楽しみながら取り組んでくださいね。
次回は、フォア打ちができないときは!!この5つをチェックを紹介させていただきたいと思います。