鈴峯紅也「警視庁浅草東署Strio トイル」
シリーズ第2弾
昔からの友人3人を中心に物語は展開していく。
警察官になった主人公と、ヤクザと政治家(見習い)というある意味、王道的な設定ではある。面白いのは、明確な事件としてスタートではなく、3人の周辺で起きる事象からの展開ということ。今回は、政治家見習いとして、父親の秘書を務める坂崎が、キーに。前回同様、気持ちのいい読後感というか、3人の友情と、大人になり、それぞれの場所での矜持とが混ざりあう感じが、個人的には好きなトーン。若干、うまく行き過ぎかなと思う面もある。このシリーズは、これからも続くようだが、水戸黄門的な1話毎に事件を解決していくスタイルで、いつか映像化するのか、もう少し深いものになっていくのか。第3弾を読むのが楽しみだ。