物語シリーズ「宵物語」まよいスネイル:ビービー鼻水を垂らして泣いてしまうセリフ
*2022/6/8作成
今回はいきなり本題です。
最近オトナ読みしている、西尾維新さんの「物語シリーズ」の24冊目、「宵(よい)物語・まよいスネイル」からの引用です。
物語の最後、両親から虐待/ネグレクトを受けてきた10歳の女の子が、町の神社にたどり着いて。
その神社の神様(=元地縛霊の少女:八九寺真宵ちゃん)が、彼女をきつく抱きしめながら彼女にかけるセリフです。
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「友達を作りましょう、恋人を作りましょう、家族を作りましょう!これから好きな人がいっぱいできますよ!その全員に執着しましょう!欲しいものをすべて抱き締めましょう、今、わたしがしているように!あなたは、なにひとつ、諦めなくていいんです!最高ですね、羨ましいなあ!どこへだって行けますし、どんな料理だって食べられます!甘いものもあまさずたいらげて、虫歯も治しまくれます!いくらでも幸せになりますよ、あなたの人生には、今から当たり前じゃないことばかりが起こります!奇想天外な生涯を送る覚悟が決まったら、出発進行ですよ!なりすましたりしなくても、あなたは誰にだってなれるんです!歌手にだって、漫画家にだって、俳優にだって、アスリートにだって、政治家にだって、宇宙飛行士にだって、きっとプリキュアにだって仮面ライダーにだってなれますよ!さあ、選ぶのが大変だ!あなたはどの道を進みますか?」
:
(中略)
:
「そしてゆっくりたっぷり、じっくりのんびり、時間をかけて丁寧に、なりたい大人になりましょう」
「急ぐことなんてないんです、あなたはまだ生きているんですから」
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ぼくはこのシーンを読んだとき、ドワーっと泣きました。
今もこの文字をベタ打ちしながら、ビービー鼻水を垂らして泣いてます。
もちろん、この物語のストーリーとして、親からネグレクトを受けた子供をしっかりと受け止めるシーンに感動したのですが。
ぼくは同時に、離婚した時とウツになった時に、人生をやり直そうとしていたころの自分を思い出してました。
このセリフを読んでどう感じるかは人によって違うのは当たり前で。
前後のストーリーが分かると、もっと入り方が違ってくると思うんですが。
ぼくにとってこのセリフは、なんともいたわりに満ちた言葉で、希望に満ちた、元気づけてくれるエールで、どんな自分でもいいのだと安心させてくれる言葉でした。
まさに、神様がぼくらに言ってくれているであろう言葉で。
プリントアウトして、机のヨコに貼っておきたい言葉です。
特に人生の節目でなくても、誰にでもいつでも、かけてあげたい言葉だなあと思います。
そして、こんなセリフが書ける西尾維新さんってすごいなあと、文章の力ってすごいなあと思いました。
ぼくもいつか、自分の感性を文章で表現して、それが誰かの背中を押したり、安心させてあげられるようになりたいとも。
特にオチはないのですが。
ぼくの感性が感動した記録として、書いときます。
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