熊大生アンケート 学費値上げに反対多数 75%「経済的理由で国立大進学」
(デジタル版編集部注)
以下の記事は「熊本大学新聞」7月22日付2面に掲載された学費値上げを仮定した際のアンケート記事です。東大が7月10日に年間10万円(2割)の学費値上げ案を提示したことを受け、7月号の記事をデジタル版に転載します。
掲載に際し、文章は変更せず、一部小見出しを追加するなどしました。取材日・掲載日の関係から、9月15日時点の情勢とは若干異なる場合があります(熊大では9月11日の記者会見で小川学長が現時点での学費値上げ否定を明言しました)。学費問題の参考資料としてお読みください。
なお、本問題につきアンケートに回答していただいた学生・保護者・志望する受験生の皆様にはこの場を借りてお礼申し上げます。
全国的な国立大の学費値上げ問題に関連し、将来的に最大2割の学費値上げの可能性がありうると仮定し、熊本大学新聞社は6月に保護者・学生、熊大を志望する受験生らに対しアンケートを実施した。(取材班)
本件に対し、熊大生や保護者、志望する受験生などにアンケートを実施した。回答者50人のうち、「賛成」4%、「反対」38%、「大いに反対」52%となった。回答者の割合は本大学の学部生が68%、大学院生が14%、保護者・受験生が8%を占めた。
「経済的理由で国立大選択」75%
また、本校を受験する際、経済的理由で私立大に行くこともできたか尋ねたところ、経済的に国公立大を志望していた熊大生は75%となり、進学時に学費や生活費を「大いに考慮した」「やや考慮した」は合計で85%以上に達した。経済的負担を進路選択に当たって重視していた学生が多いことがわかった。また奨学金を受給した・または受給している割合は46.8%となった。
学費値上げに一部賛成意見も…背景には待遇や資金力格差
一方で「各研究室の研究費が少なく、そこに使われるのなら仕方ない」(工学部)と賛成意見もあった。背景には「キャンパスで資金力や設備などの『南北格差』が出ている」(文学部)などの不満が背景にあると思われる。学費値上げが実施されても歳入が大きく増加しないが、学費の用途に制約がないのが利点とされている。
アンケートは、6月17日から6月28日までGoogleフォームで実施した。
・有効回答数50件
・所属:文学部(18.8%)、法学部(31.3%)、教育学部(4.2%)、理学部(4.2%)、工学部(16.7%)、医学部(8.3%)、文系大学院(8.3%)、理工系大学院(8.3%)
大学と学生の経済的負担に関する意見多く アンケートに寄せられた主な意見
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