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植物に見る全体性と、ビジネスへの実装
Macです。
「ある部分をいくら積み重ねても、決して全体には到達できない。なぜなら、全体は部分の総和よりもはるかに大きいものだからである」
この言葉は、「ホーリズム」(全体性、全包括性)という言葉を初めて使ったとされる哲学者スマッツさんという方の言葉です。
ハーブの世界では、ローズヒップは「ビタミンCの爆弾」といわれ、疲労回復によいとされています。
実はこのローズヒップにはフラボノイドという成分が入っていて、このフラボノイドが体内でビタミンCの吸収を促進するはたらきがあることがわかっています。
つまり、なんでローズヒップが疲労回復に良いのか?という問いに向き合うにあたり、分析や細分化を繰り返してみるとビタミンCというものに行き着くわけですが、「ビタミンCが豊富だから」というだけではホントウの価値を表現しきれないわけですね。
周辺で作用しているものや身体との対話のなかで発生している全体的な効能がそこにはあって、これが医薬品にはない植物ならではの「シナジー効果」だと言われています。
もっというと、成分だけでなく、ローズヒップの香りや、ハーブティーを楽しむ際のゆっくりとした時間、視覚から入ってくるお湯の揺らぎ、温かさなども、疲労回復のためのシナジー効果がきっとあるんだろうと感じます(ここまでくると学術的エビデンスではなく、体験ベースです)。
私たちの身体に作用する一つ一つの成分や五感それぞれへの刺激の総和は、「ローズヒップティーを寝る前に楽しむ」という所作の全体的な価値には至らないのだろうと思うのです。
翻って、ビジネスシーンにおいて事業や組織の戦略を考えるにしても、同じことがいえるのではないでしょうか。
たとえば「採用戦略を考えましょう」といっても、それは組織文化の形成や制度設計など組織開発全体、さらには財務環境、事業環境、資本市場の環境、業界全体の環境など、全体のなかでとらえないと本質には行きつかない。
VUCAというわれる「先行きが読みづらい」時代、そしてAIによって論理性や分析力が人間の強みではなくなる時代において、全体性のなかで最適解を捉える力がより重要になってくると思います。
ではそんな力はどのように磨けるのか。脳活動について学べば学ぶほど、マインドフルネスやウェルビーイングなどという言葉で広がりつつある内的観察、内的変容の取り組みに可能性を感じています。特に、身体や自然を観察したり、浸ったりするなかで体得できるものが重要なんじゃないかと思います。
そんなことで、11月から新しいプログラムを始めます。ご関心がある方は、ぜひご参加ください。
KM Lab主催 第1回ホリスティック・リーダーシップ・プログラム(HLP)
https://prickly-shame-843.notion.site/KM-Lab-e23d518ebc2d4ec7bf62f1b1f47333ec
※参考文献:特定非営利活動法人日本メディカルハーブ協会『メディカルハーブ ハーバルセラピストコース・テキスト』