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集え最強!ビジネススキル最強No.1決定戦~第1試合〜



対戦カード

前回予告した通り、第1試合は以下のカードとなる。
トーナメント表などはこちら

第1試合


時給思考

年収、月収、日給思考をやめて、自分の時給を意識する。
~中略~
そうすることで、今、この瞬間の生産性が上がり、人生の生産が上がります。
時給思考ができれば、ただ時間が流れていくということがなくなり、1時間当たりの価値を劇的に上げることができるようになるのです。

1時間で10倍の成果を生み出す最強最速スキル 時給思考 P25~P26

大事かもしれない。
たしかに、本書の冒頭で問われている「あなたの時給はいくらですか?」に即答できないし、できない会社員は多いように思う。
時給は即答できないが、もちろん私も給料が上がればうれしいし、どうすれば時給を上げることができるか気になるところだが、本書の4章では残酷にもこんな主張がされている。

時給は「仕事選び」で9割決まる

1時間で10倍の成果を生み出す最強最速スキル 時給思考 P120

コンビニのバイトで時給が10倍になることはないと。
時給を高めるためには①高給の会社員、②起業、③投資家のいずれかになるより方法はなく、著者は②起業か③投資家を推奨すると。
・・・この主張に異論はない。
異論はないが、会社員の私としては絶望的な主張だ。なお、ここで定義されている①高給の会社員とは、年収3,000万円・つまり時給15,000円以上としており、今の会社では到底たどり着けない。
いいとこ年収1,000万円、おっともとい、時給5,208円程度と思われる。
時給は仕事選びで決まるのだからこれは仕方のないことなのだ、と本書は告げる。
つまり、今の会社員生活で時給をあげる術を本書は授けてくれない。
私は起業する気は毛頭なく、NISAに多少興味を持つものの投資家になるつもりもない。なりたいともなれるとも思っていない。
今の仕事振りで、あるいはほんの少し頑張って給料が上がればなぁと思っているどこにでもいる怠惰な人間である。

教わる力

「教わる力」とは、ナビゲーションを設定できる力
~中略~
①現在地の確認/②目的地の設定/③ルート候補の設定/④ルート候補の選択/⑤ルートの決定
~中略~
「教わる力」を鍛えるとは、じつは、この5つのプロセスをきちんと行いましょうということに過ぎない。こう言うと拍子抜けするかもしれない。しかし、実に多くの人たちが、このプロセスをできていないのだ。

教わる力 すべての優秀な人に共通する唯一のスキル P46~P48

本書は、「教わる」という一見受動的に思える営みに対して、教えを我が血肉とするために能動的な活動として全力で教わることを説く。
本書の主張は当たり前だが面白い。
「教える」に対して「教わる」であり、「教える」の受動態みたいな顔をしている「教わる」を捕まえて、「教わるのは誰だ!」という。お前だろ!、と。
言われてみれば当たり前だが、まったくもって「教わる」は能動的な活動であり、あなたの責任で高めることができる。教えの最後の一滴まであなたの血とすることができると教えてくれる。
教える側の能力は往々にして高い、にもかかわらずあなたの成果が上がらないのは「教わる力」を鍛えていないからだという。
職場でも、プレゼンスキルだったり発信する側の能力向上の重要性はよく話を聞くが、実際には仕事だろうがプライベートだろうが私が学ぶ立場になることのほうが圧倒的に多い。
これは、職業を問わず多くの人がそうだろうと思う。つまり「教わる力」は誰にでも有効であるのだ。

勝敗

最序盤に大きくひらいた差が縮まることはなかった。
「教わる力」が終始リードを奪い、最後まで余裕をもってゴールした。
「時給思考」は瞬間的に良い走りを見せたようにも思うが、「教わる力」には遠く及ばすさらに後半にかけて失速していった。
「時給思考」はおそらく経営者あるいはそれを志す人のみをターゲットとしており、最強のビジネススキルとは言い難いように思う。
時給の低い仕事は自分でしない、人に任せるみたいなことが書いてあり、どうもみんなで幸せになるためのスキルではないように感じた。
一方「教わる力」は本書でも紹介されているようにビジネスマンだけでなく、受験生、お受験ママ、アマチュアゴルファーなど多くの人に成果をもたらすスキルだった。
「教わる力」の完勝だ。良い本でした。ぜひご一読ください。

次回予告

さて、第2試合は以下の通りである。乞うご期待!

第2試合

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