完全な無音の中で聞こえてくる誰かの声
あなたは私の求める何かを知っていて
そして持っていたりもする
広すぎる世界に何を探そう
目の前のものでさえ見落としてしまうのに
白く細い指
何かを包むには小さすぎる手で
雲を掴むように触れた
確かなもの
何を編み出すのかはまだわからない
交差する声
呼応
草の香りと土の匂いに少しだけ似た
眠りを誘う声に委ねる
失うことは生み出すのものの多さに圧倒されるだろう
揮発する感情で満たされるくらいの小さな部屋で
忘れるべきものを忘れた
風が何かを飛ばしてゆく
海に沈んで藍色の一部になる
いつかはそうなるのだろうね
そうなるといいね
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