落葉
落ち葉をテーマに
ワクワクする詩を書けと言う
無理難題だ
落ち葉の気持ちを理解するために
私は寒風吹き荒ぶ手賀沼の湖畔を歩いた
踏みしめる落ち葉がガサガサと泣く
空からは新しい落ち葉がザーッと
風の音を文字に変えて降り注ぐ
寒い、暗い、寂しい、どこにもワクワクなんて落ちてない
どうして落ち葉は落ちるのだろうね
要らなくなって捨てられたからかなぁ
捨てられたものたちが渦を巻いて赤い絨毯になる
その真ん中で私は凍える
帰ろう
帰って暖かい冬を作ろう
捨てられた落ち葉を燃やして新しい光を作ろう
使い古された言葉を集めて新しい意味を作ろう
ゼロから何かが生まれれることはない
でも意味は無意味から生まれる
どうしてだろうね
今日はそれを解き明かす為の日だ
まだ燃えていない何かを持ち寄って燃やそう
その熱がまた別の何かに火を付ける
ワクワクは心の中で小さな炎が燃える音だ
やがて心の外まで燃え広がって
私たちは大きな熱に包まれる
2021年11月14日 ワクワクフェス vol.2 提出詩、テーマ「落葉」