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電子ピアノでの練習について
#FP10 #GP1000 #GP510BP #ピアノ教室 #ロシア奏法 #電子ピアノ
こんにちは。クラビアーノです。
本日は電子ピアノでの練習の際の注意点について解説したいと思います。
電子ピアノの意義
あなたが楽器を持ってないことを理由にピアノを諦めているのなら、まず検討すべきは卓上電子ピアノです。
ヘッドフォンをつければ防音でき、卓上式なのでしまうこともできます。
音響、場所、そして何よりコスト面とさまざまな問題を解決してくれる選択肢が電子ピアノです。
電子ピアノで本当にいいのか?
ピアノに関心ある人なら、本当に電子ピアノが役に立つのか、本物のピアノでなければならないのではないかと思うかもしれません。
もちろん本物のピアノ、特にある程度以上のタッチ感度を持つグランドピアノがあればそれに越したことはありません。
しかし、クラビアーノの意見としては、練習に使う分には10万円ほどの電子ピアノでも十分だという風になります。
というのも各メーカー(カシオ、ヤマハ、カワイ、ローランド等)は実際のグランドピアノのタッチを実現するためにあの手この手で改良を重ねています。
どれほどかと言いますと、私の実家にあるヤマハのクラビノーバ(15年ほど前に購入)と比べて今のローランドのFP-10(卓上ピアノ)ははるかにグランドピアノにタッチが近く、離鍵後の戻りが迅速で基礎練習している分には全く問題ありませんでした。
また、スタンウェイがある練習室とFP-10の間を往復しても、卓上ピアノでの練習が綺麗に実際のピアノに反映されるということを何度も経験しました。
電子ピアノの種類
ここで簡単にどれくらいのラインナップがあるかを確認したいと思います。
金額の幅は7万円から50万円にします。
それ以上の例えば100万円を超えるモデルになりますと、実際のピアノに消音器をつけた方が費用対効果として適切に感じられると思いますので、本記事では検討しません。
卓上ピアノ(7万円前後)
1番リーズナブルな卓上ピアノのおすすめとしてはローランドFP-10です。
想定される環境は一人暮らしでのヘッドフォンを装着した演奏や、場所に限りのある自室での演奏です。
ローランドは収録されているピアノ音楽綺麗なので有名で、聴いていて心地がいいです。
15万円前後
15万円も出すと本当にいいピアノが買えます。
例えばこのカワイのCN201だと卓上ピアノより鍵盤に重みがあり、細かなテクニックの練習をしても、その練習結果をそこまで調節することなくグランドピアノで弾けると思います。
ちなむにこの機種のアクション自体はプラスチックでできています。ですがその分錘を乗せていて、十分自然な重さが感じられるようになっています。
25万円前後
20万円を超えるとなると、電子ピアノの質はぐーんと上がります。
CN201と違うのはアクションが木材でできているため、自然な重みを感じられます。
練習用と考えると、ほとんどの人はこれで十分だと思えるクオリティだと思います。
50万円前後
今考えられる電子ピアノ技術の最高峰を100万円以内で手に入れたい、となるとGP-1000になるかと思います。
アクション自体が実際のグランドピアノの同じで、木材を使用しています。どういうことかと言いますと、ピアノの背の部分にダンパー付いていて、アクションを見ることができるのです。センサーはそのダンパーの動きを感知するようにできていて、その動きを感じ取って音を発します。
そしてこのモデルのすごいところが、世界の三大ピアノメーカーの一つ、ベヒシュタイン社との共同開発であり、レコーディングされている音が全てベヒシュタインの音だということです。
ちなみにアフタータッチも実現されていて、クォータータッチもできるようになっています。
またペダルもクォーターペダルくらいなら普通にできます!
私は昨年FP-10からこのモデルに買い替えました!
これなら生徒さんを呼んでも恥ずかしくないなと思っていますし、技術的な練習でこの機種で不十分なんてことはなかなか想定できないと思います。
芸術的な表現も大体はできてしまえます。
電子ピアノのメリット
何よりも音量のコントロールができ、ヘッドフォンでできる、つまり賃貸暮らしでさえも弾けるというところでしょう。
あとは重さが軽いとか、調律をしないで済むとかも挙げられると思います。
電子ピアノのデメリット
デメリットは倍音の響きがそこまで豊かではないとか、消耗しやすいとか、あとは値段の安いものだとタッチ感度がそこまで高くないとか、いくつか挙げられますが、本質的に技術の練習を不可能にするものではありません。
電子ピアノでの練習方法
FP-10を家で弾き、月に一回スタンウェイを借りに行っていた頃のやり方を紹介します。
FP-10ではスタッカート練習をする限りではグランドピアノとの効果の差はほぼ感じられませんでしたので、技術的な曲のスタッカート練習をしていました。
あと暗譜の確認とかもヘッドフォンでしていました。
そしてある程度さらえるようになってから、実際のグランドピアノに触れて、細かな表現とかを調節していました。
ここからが肝心でグランドピアノで得た細かな表現方法を暗記しておいて、それを電子ピアノでも実施するのです。
レガートなんかも、電子ピアノでは割と綺麗にかかってるように感じるところをあえて長めに抑えるとか、例えばそういった具合です。
頭の中で「グランドピアノだとこう鳴るな」と補正をかけて、電子ピアノでもそれに基づいて弾くという練習方法です。
ショパンコンクール覇者のダンタイソンが紙で鍵盤を書きそれで練習していたというのは有名な話ですが、それと比べればはるかに効率的で精神衛生上も良いものかと思います。
ピアノ入門として
あとFP-10をお勧めできるのは特に初心者の方に対してですね。
練習には全く問題がありませんので、中級の曲が弾けるようになるまで1年くらい卓上ピアノを使っていただき、音楽的・音響的な好みが出てきてから実際のピアノを買う、というようなスタイルです。
もちろん最終的な決断がより上位の電子ピアノを買うというのでも全く問題ないと思ってます。
最後に
昨今は本当にいい電子ピアノがたくさん販売されていますので、ぜひヨドバシカメラなどで弾かせてもらってみてください!
それでは良き音楽ライフを!