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セールスライティングで使える心理学㉘返報性の原理

返報性の原理とは「相手から何かを受け取ったとき、自分もお返しをしないと申し訳なく感じる」心理効果です。

いつもお土産を買ってきてくれる会社の同僚には、自分も何か買ってお返ししなきゃ悪いかな・・・と思いませんか?

スーパーの試食コーナーで、勧められるままにいくつも食べてしまったら、1つくらいは買って帰ろうとしませんか?

SNSでいつも「いいね!」を押してくれる人には、自分も「いいね!」を返したくなりますよね?

このように「返報性の原理」は、日常のいたるところで活かされています。

そもそも、自分によくしてくれた人にお返しをしたくなる気持ちは、礼儀やマナーである以上に、人間が本来持っている自然な感情です。

無意識な心理現象だからこそ、この「返報性の原理」を意識的にとらえられれば、物事がスムーズに進みます。

上記で紹介した例は「好意の返報性」ですが、反対に「敵意の返報性」もありますよ。

ある有名なテレビドラマでは、クライマックスを迎えると、主人公は画面を睨みつけてこう言い放ちます。

「やられたらやり返す!倍返しだ!!」

典型的な「敵意の返報性」です。

でもコレ、すごく気持ちわかりますよね?

自分を粗末に扱う人に対して「いつかギャフンと言わせてやる!」と思った経験は、誰でも一度はあるでしょう。

返報性の原理は、メリットだけではなくデメリットも生じる点を、肝に銘じておきましょう。

ビジネスシーンでは「譲歩の返報性」を取り入れた「ドア・イン・ザ・フェイス」という交渉術が非常に有名です。

相手に断られることを見越して最初に「大きな要求」をし、そのあと本命である「小さな要求」をすると、承諾を引き出しやすくなる。

これが「ドア・イン・ザ・フェイス」です。


この〇〇を、すべてセットにすると59,800円になります。

・・・これだと高すぎて買えないですね。

では、今回限りの特別価格として「59,800円」を「29,800円」に割引いたします。

・・・半額になるのか、じゃあお買い得だな。買おう!


どうでしょう。

通販番組やチラシ、ランディングページなどで、よく見かける値下げ交渉。

お馴染みの作戦ですが、作戦とわかっていても、商品が魅力的であればついつい買ってしまいます。

返報性を最大限に活かすポイントは、前提として商品やサービスに十分なメリットがあること。

商品そのものに魅力がないまま、一足飛びに返報性を狙っても、たいした効果は見込めません。

「この商品のセールスポイントはコレだ!」というものをしっかりアピールしつつ、返報性の原理を味方につけて、売上UPを目指しましょう!

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