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セールスライティングで使える心理学㉑ナッジ理論

ナッジ(nudge)とは、英語で「軽くひじ先でつつく、背中を押す」という意味です。

そこから派生して、「金銭的報酬や罰則などで相手に強要することなく、望ましい意志決定を後押しする戦略」を、ナッジ理論と言います。

あまり聞きなれないかもしれませんが、実はいろいろな場所で使われている手法です。

  • レジに並ぶ位置を示す足跡マーク

  • 「いつもキレイに使っていただきありがとうございます」というトイレの貼り紙

  • スタンディングミーティングの導入

レジや駅のホームにある足跡マークは、順番を守って整列する行動を促しますし、先にお礼を言われれば、トイレを清潔に使おうという気持ちになるでしょう。

モニターと机だけを用意したミーティングスペースを増やせば、イスに腰掛けない分、自然と打ち合わせ時間の短縮を図れます。


ナッジ理論では「EAST」と呼ばれるフレームワークがあります。

「EAST」とは、ナッジ理論のポイントとなる以下4つの要素から、頭文字を取ってできた名称です。

Easy(簡易的)
Attractive(魅力的)
Social(社会的)
Timely(タイミング)

それぞれの具体例を挙げてみましょう。

【Easy(簡易性)】
工数を減らし、メッセージは極力シンプルにする
例:「登録はたったの3ステップ」
例:「いつでもすぐに解約できます」

【Attractive(魅力的)】
相手の注意を引く仕組みを考える
例:新規会員は初月無料にする
例:目立つビジュアルやフォントを使用する

【Social(社会的)】
周囲もやっているという社会規範を伝える
例:「〇〇な人はすでに始めています。」
例:「ご利用人数累計10,000人を突破!」

【Timely(適時性)】
適切なタイミングで情報を提示する
例:キャンペーン終了間近のリマインドメールを送る
例:「購入ボタン」の登場頻度や掲載位置を工夫する

「EAST」のフレームワークを使うときは、4つの要素すべてを含む必要はありませんが、2つ以上組み合わせて使うのがおすすめです。

とくに、Easy(簡易性)やSocial(社会的)は、ライティングで表現しやすい要素なので、意識してみるといいですね!

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