セールスライティングで使える心理学㉕フレーミング効果
フレーミング効果とは「同じ情報でも表現の仕方を変えれば、受け手の印象が変わる」心理現象をいいます。
フレーミングは、たくさんある認知バイアスの中でも、少しの工夫で効果を発揮するため、ぜひ覚えておきたい心理作用です。
ある資格試験を受けようか迷っている人に、合格率を伝えるとします。
次のうち、どちらの方が試験を受けてみる気になりますか?
A:この資格試験は10人中8人が合格しました。
B:この資格試験は10人中2人が不合格でした。
Aの方がポジティブな印象を受けますよね。
「私もやれば受かりそう!」と感じるので、資格受験のハードルが下がります。
でも、実際は視点を変えただけで、言っている内容は変わらないのです。
数字を使わない表現でも、フレーミング効果はあります。
次の文章なら、ジュースが足りないと感じるのはどちらでしょうか。
A:コップには、ジュースが半分も残っています。
B:コップには、ジュースが半分しか残っていません。
間違いなくBですよね。
「まだ冷蔵庫にジュースあったかな?」と確認したくなりますし、なかったら買っておこうとも思うでしょう。
このように、フレーミング効果は購意欲を刺激できるのです。
フレーミングには「ポジティブフレーミング」と「ネガティブフレーミング」があります。
商品を売り出すときには原則、プラスの情報をフレーミングするのがおすすめ。
ポジティブな視点でとらえ直すことで、マイナス面もプラスの要素として認識できるからですね。
一方、医薬品や防災グッズなど、「将来への不安やリスクを予防する商品」にはネガティブなフレーミングが効果的です。
この商品を買わなかった場合の「損失」に焦点をあてることで、リスク回避の感情を刺激できます。
フレーミング効果は、セールスに限ったものではありません。
日常会話でも、ちょっとした言い回しの違いで、全く違う印象を受けるケースがたくさんあります。
会話を特定の方向へ誘導したいときは、「ポジティブフレーミング」と「ネガティブフレーミング」の使い分けを意識するといいですね!