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真夏のクリスマスケーキ
南半球にいるのだから ”真夏のクリスマスケーキ” を作ろう! と早々にテーマを決めたものの、アイディアが二転三転して決まらないまま気がついたらクリスマスまであと数日。
他の州の様子はわかりませんが、南オーストラリアの街のベーカリーを見ているとイギリスの影響が色濃く出ていて、綺麗な缶に入ったフルーツケーキやクリスマスプディング、ミンスパイ、ジンジャーブレッドハウスが並び、日本のクリスマスとはまた違う雰囲気。
気温が40度近くまで上がる真夏に、個人的にクリスマスプディングやフルーツケーキを食べる気にはどうしてもなれず、もちろん作る気も起きない。
普通にブッシュドノエルやデコレーションケーキを作っても面白くないし、どうしたものか。
* 南半球のスイーツ「パヴロヴァ」
ニュージーランドかオーストラリアで発祥した言われている「PAVLOVA パヴロヴァ」というケーキ?
焼いたメレンゲにフレッシュクリームとフルーツを載せただけというとてもシンプルなスイーツ。
この暑さでメレンゲ? とはいえここはオーストラリア。
今年はパヴロヴァ仕立てのクリスマスケーキを作ってみることにしました。
* フレッシュフルーツの宝庫
今の季節、とにかく国産のフルーツが豊富。ベリーはもちろん、ネクタリン、桃、アプリコット、チェリー、マンゴー、ぶどう、イチジクetc...
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イチゴやラズベリー等、赤いフルーツでは日本でも作れるので、真夏の太陽の光をイメージしてオレンジ色のフルーツ ” イエローネクタリン、アプリコット、マンゴー”を使うことにしました。
* 主役は焼きメレンゲ
今まで何度か食べたことはあるのですが、自分で作るのは初めて。
レシピを色々調べてみたのですが、イタリアンメレンゲを作るものかと思っていたら、ヴィネガーとコーンスターチを少量加えたレシピが多く、あの独特のモッチリした食感はコーンスターチだったのかと納得。
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しっかり泡立てたメレンゲをスプーンですくって天板の上に色々な大きさの円をつくってみました。
130°くらいの低温で1時間くらい焼き、メレンゲが壊れないようにオーブンの中でそのまましばらく冷ましてから取り出したですが、大きいメレンゲは焼きが甘かったようで取り出す時に壊してしまいました;;
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パヴロヴァはフレッシュクリームだけで作られることが多いのですが、メレンゲ作りで残った卵黄でヴァニラビーンズをたっぷり入れたカスタードクリームを作ってフレッシュクリームと合わせ甘さ控えめのクリームに仕立てました。
* スプーン1本で作れる華やかなデザート
クリスマスツリーをイメージして、一番下に大きなメレンゲをしき、クリーム → フルーツ → クリーム →メレンゲの順に重ねてみました。
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焼きメレンゲを薄く作ってしまったので、3段が限界。
それでもなんとか明るく元気が出るツリーの雰囲気は出せた気がします。
パヴロヴァはケーキの型も、絞り出し袋も要らず、スプーン1本で手軽に作れて見栄えもして応用が効くとても面白いデザートだと作ってみて初めて気がつきました。ちょっとハマりそうです。
フレッシュクリームだけよりカスタードクリームを加えた方が美味しいだろうと思い込んでいましたが、メレンゲの軽い食感とのバランスがあまり良くないことに気がつき、パヴロヴァにはフレッシュクリームだけの方がマッチするのだということもわかりました。
作ってすぐに食べないと美味しさが半減してしまうという弱点はありますが、久しぶりに作っていて仕上げるのが楽しいデザートでした。