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初心者でもよくわかる水溶性ビタミン!

みなさん、こんにちは~!
ご覧いただきありがとうございます!薬剤師のからすまです。
私たちの体について、生化学/衛生的な観点から解説させて頂きます。今日は水溶性ビタミンについてお伝えしたいと思います。

<水溶性ビタミン>
特徴①
水溶性ビタミンは、大きくビタミンB群とCに分けられます。欠乏症はありますが、過剰症はありません。(脂溶性ビタミンは過剰症があります)
特徴②
水溶性ビタミンは水に溶けやすいので、調理の際に洗い流すと一緒にビタミンも流れていきます。また、熱によって壊れやすい傾向があります。よって、野菜は茹でるより生で食べると量を摂取しやすくなります。または野菜スープなどにすれば、溶出した水溶性ビタミンも美味しくいただくことができます。
特徴③
体の中で補酵素として働きます。生体内の色んな反応には酵素が関わっていますが、その酵素の発現に関わる小さい物質を補酵素といいます。補酵素は別名コエンザイムと言い、サプリメント商品で耳にしたことはないでしょうか?


<脚気とビタミンB1について>
「脚気(かっけ)」とは、手足が痺れて足がむくみ、動悸や息切れが出てきて、一部の人は亡くなってしまう病気です。大正時代には毎年1-2万人以上が脚気で亡くなっており、結核と並んで二大国民病として恐れられていました。日露戦争では、銃弾で亡くなった人数より、脚気という病気で亡くなった方の方が多かったという話があります。当時何が原因だったか分からず、軍医の高木兼寛が原因究明を試みます。彼は海軍の食事を疑い、それまでの白米中心の食事から、欧米食へ変更しました。すると、脚気の患者は激減し、のちにビタミンB1(チアミン)の摂取不足が脚気の原因であると特定されました。ちなみに、海軍の食事変更により、カレーが取り入れられるようになったのですが、これが有名な海軍カレーにつながっています。
戦後、日本の製薬会社である武田薬品工業が、「ニンニク成分」と「ビタミンB1」による医薬品「アリナミン」を販売しました。これにより、脚気による死者は激減しました。

<葉酸と妊婦さんについて>
葉酸は、妊娠初期に胎児の脳や脊髄を作るために必要なビタミンB群の一種です。葉酸を十分に摂ることで、二分脊椎症や無脳症などの神経管閉鎖障害の発生リスクを減らすことができます。葉酸は妊娠中だけでなく、妊娠の1か月以上前から摂取することが推奨されています。

妊娠中の食生活のポイント/岡谷市

本日は以上となります。お忙しいところ、ご覧頂きありがとうございました! 
からすま

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