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カンピロバクターの食中毒とは?
本日は、「カンピロバクター」と「ギランバレー症候群」についてご紹介します!よければ、ご覧頂けますと幸いです😊
食中毒と季節の関係
下記図は、季節と食中毒件数をグラフ化したものです。気温が高い夏場では、細菌由来の食中毒が多く、逆に冬季では、ウイルス性の食中毒が多いです。一般に、気温が高いと、細菌が繁殖しやすい環境になるので、食品内で細菌が繁殖しやすくなります😥
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細菌性の食中毒は下記のようなものがあります。ボツリヌス菌については、先日解説しました!
最強の毒素 ボツリヌス菌とは??|からすま
![](https://assets.st-note.com/img/1739599031-NUyxeKdh02kGE8MaQtJ7oSBP.png?width=1200)
カンピロバクターとは?
カンピロバクター(Campylobacter)は、日本の細菌性食中毒の中で、特に多い原因となっています。下記特徴があります。
・熱に弱く、加熱調理で死滅する
・少量(100個程度)でも感染する
感染経路
・生または加熱不足の鶏肉(特に刺身やタタキ)
・汚染された水や未殺菌の牛乳
・動物(犬・猫・鳥など)との接触
*鶏のお刺身は、新鮮なものだけを食べるといった意識が重要です😊
潜伏期間
1〜7日(長めの潜伏期間が特徴です)
主な症状
発熱(38〜40℃)
腹痛・下痢(水様便・血便)、吐き気・嘔吐、倦怠感、筋肉痛
※筆者の場合は頭痛もすごく、なかなかしんどかったです💦
※ 稀にギラン・バレー症候群を引き起こすことがあります
予防策
鶏肉の十分な加熱(75℃以上で1分以上)
生肉と他の食材を分ける(まな板・包丁の使い分け)
手洗いの徹底
未殺菌の水・牛乳を避ける
治療
軽症の場合:水分補給(経口補水液など)
重症の場合:抗生物質(マクロライド系など)が使用されることもある
*強烈な下痢に襲われますが、下痢止めを使用すると細菌が排泄されていかないので、通常下痢止めは使いません。
ギラン・バレー症候群とは?
ギラン・バレー症候群は、自己免疫疾患の一種で、神経を攻撃する異常な免疫反応により、手足のしびれや筋力低下が生じる病気です。カンピロバクターなどの細菌やインフルエンザウイルスに感染した後、発症することがあります💦 最悪の場合、呼吸筋が麻痺し、人工呼吸器が必要になることもあります。
原因
感染後、免疫システムが誤って自分の神経(ミエリン鞘)を攻撃してしまい、神経伝達が障害されることで発症します。
初期症状
手足のしびれ
足の力が入りにくい
歩きにくい(つまずく、転びやすい)
→早期発見と治療が重要なので、「手足のしびれや筋力低下」を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう!
進行すると
両側性の筋力低下(左右対称に弱る)
顔面神経麻痺(目が閉じにくい、口が動かしにくい)
嚥下障害(飲み込みにくい)
呼吸筋麻痺(重症の場合、人工呼吸器が必要)
自律神経障害(血圧変動・心拍異常)
予後
・多くの人は数カ月~1年で回復する
・約80%が後遺症なく回復
・約5%の患者は重篤な後遺症が残る
・死亡率は約3~7%(主に呼吸麻痺による)
ギランバレー症候群は怖い病気なので、感染症に感染した後、いつもより治りが悪かったり、手にしびれを感じる場合は、病院を受診することをお薦めします。本日もご覧頂きありがとうございました。今後もよろしくお願いします!😊
からすま