【存在しない本の「はじめに」】 食べ方入門
はじめに
最初に断っておくが、この本は「何を食べたら良いか」や「食事についてのマナー」を書いた本では無い。
食べる事それ自体の方法について書いた本である。
「食べる」という行為。これは、生きる上で最も重要な行為である。
人は食べないと生きていけない。「食べない=死」と言っても過言ではないだろう。
しかし、こんなにも重要な行為であるにも関わらず、日常的に当たり前の行為として生活に溶け込んでいるせいか、「食べる」という行為が軽視され過ぎていると私は常々考えている。
「何を食べるか」のみに焦点が当てられ、「食べ方」のことなどまるで気にされていない。
そもそも、正しい「食べ方」を習得している人がほとんどいないのだ。
ほぼ全ての人が、赤ん坊の時になんとなく身につけた自己流の「食べ方」で今まで食べ続けて来たのではないだろうか。
食べるとはただ食物を咀嚼し、飲み込むだけでは無い。
それを理解した時、あなたはやっと本当に「食べる」ことができるのだ。
正しい食べ方を習得できれば、あなたの生活は、間違いなく変わる。
私が作家人生をかけて保証しよう。
その代わり、本書を読む前に、あなたにも一つ約束して欲しい事がある。
「本書に書かれている全ての事を実践し、もう二度と無駄な咀嚼はしない」
この事をぜひ心に誓って、本書を読み進めて欲しい。