もう少し空き家を有効活用できないだろうか(その1)
日本では地震災害が多く発生します。そして、大地震が起こるたびに被災者への仮設住宅の提供など、復興支援に多くの予算が使われています。
私は兵庫県出身ですから、29年前の阪神淡路大震災のことをよく覚えています。
国や県外からの支援のお陰で神戸が復興できました。復興支援は被災者にとって有難いことです。
被災者が暮らすための仮設住宅は必要でしょう。
でも、日本中には空き家がたくさんあります。
仮設住宅を作るコストと時間を掛けるくらいであれば、空き家を活用した方が良くないですか?
災害時であるかどうかを問わず、私は日本の空き家をもう少し活用してもいいのではと思っています。
今回は空き家について書いてみます。
1.空き家の推移
まず、空き家の数がどのように推移しているかを見てみましょう。
総務省統計局が5年ごとに公表している総住宅数と空き家数をもとに、グラフ化したものが図表1です。
1968年に4%であった空き家率(空き家数÷総住宅数)は、2018年に13.6%まで増加しています。グラフを見れば年々空き家が増えていることが明らかです。
次の数値(2023年度)が公表されたら、さらに空き家率は増加していることでしょう。人口減少期を迎えた日本において総住宅数は増え続けているから当然の結果です。
【図表1:総住宅数、空き家数、空き家率の推移】
空き家が増え続ける理由は、新築物件による総住宅数の増加、築古物件の処分(売却や解体)が進まないことです。
新築物件は一定数の需要がありますから、築古物件の処分の方が重要だと私は考えています。
<その2に続く>
【参考書籍】
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