FRBの利下げ時期が米国不動産融資のデフォルトを左右する
ニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)の株価が急落しています。株価急落の原因は、米国の商業不動産向け融資による損失計上です。
米国ではパンデミック以降、低金利による不動産価格高騰がしばらく続きました。
米国地銀は貸出残高を確保するため、急激に不動産担保融資を伸ばしましたが、これが焦げ付きつつあります。
理由はインフレを抑制するためにFRBが実施した利上げです。
借入金の支払利息が増加すると元利金返済できない債務者が発生します。
また、市場金利が上昇すれば固定金利の貸付金に評価損が発生します。
マーケットではFRBが利下げに入ると期待されていました。が、まだFRBは利下げについて慎重姿勢を崩していません。
利下げ時期が先になれば不動産担保融資のデフォルトは増加します。
今後の米国の不動産融資のデフォルトはFRBの利下げ時期に影響されていくのでしょう。
【参考書籍】