ビオトープ&水田、2023年11月以降の活動まとめ
昨年後半(11月以降)の活動について尻切れトンボだったので、まとめて書いてみます。
11月は脱穀と生物調査
11月はまず稲刈りして干しておいた稲を脱穀しました。
脱穀は機械ではなく、足踏み式脱穀機を使ったのでとても貴重な体験でした。落ち穂を自分で脱穀することの苦労も身にしみて体験しました。
これほどまでに苦労して行うお米を、一粒も残さずに食べるのは当然ですね!
11月の生物調査
脱穀の2日後に、生物調査もしました。デューさん、レオさんたちのガサガサ隊の協力で、多くの生き物を確認することができました。
ガムシやクロゲンゴロウといったビオトープの顔となる水生昆虫は、ちゃんと繁殖して新成虫を多く確認できました。新しくホソセスジゲンゴロウも確認できました。
今回の調査で、平地に住むニホンアカガエルと、山地に住むヤマアカガエルが共生していることがわかりました。このビオトープで発見されたカエルは全部で6種類となりました。(ニホンアマガエル、ツチガエル、トノサマガエル、ニホンアカガエル、ヤマアカガエル、シュレーゲルアオガエル)
時期が遅かったのでトンボ系は残っている種類しか確認できていませんが、それでもかなり多くの種類が確認できました。
今回見つけた生物のリストは以下になります(レオさん提供)。
■トンボ類(成虫)
アキアカネ
ヒメアカネ
リスアカネ
ミルンヤンマ
■トンボ類(幼虫)
キイトトンボ
タベサナエ
クロスジギンヤンマ
ショウジョウトンボ
ハラビロトンボ
シオヤトンボ
シオカラトンボ
■ゲンゴロウ類
ヒメゲンゴロウ
ウスイロシマゲンゴロウ
チビゲンゴロウ
ホソセスジゲンゴロウ
コツブゲンゴロウ
クロゲンゴロロウ
■ガムシ類
ガムシ
キロヒラタガムシ
■カメムシ類
マツモムシ
ミズカマキリ
マルミズムシ
イトアメンボ(同定中)
コミズムシ(同定中)
ホソメダカナガカメムシ
クヌギカメムシの一種
■両生類
アカハライモリ
ニホンアカガエル
ヤマアカガエル
ツチガエル(幼生も)
ニホンアマガエル
シーズンが違うと、見つかる生き物も違うので面白いです。アカガエル系は暑いときには殆ど見ないのですが、涼しくなると出てきますね。逆にトノサマは見かけませんでした。
2024年は年に数回は盛大に調査したいと思います。
12月は収穫祭
昨年は無農薬の米作りが無事できて、皆で収穫祭ができました。籾摺りは集落の方に機械をお借りして実施しました。その後食べる分だけ精米してきました。
その後、羽釜でご飯を炊いて、無事美味しい無農薬米をいただくことができました。
稲刈りの時に捕まえたイナゴで作った佃煮、猪肉、椎茸などでご飯を食べて、里山100%の昼食を皆で楽しみました。釜で炊いたので、おこげも頂きました。
今年は田んぼの作業のたびにイナゴを捕まえておいて沢山佃煮を作って収穫祭で食べたいと思います。害虫駆除と食料補給で一石二鳥です。
帰りに近くのヤギ牧場に遊びに行きました。ヤギたちがたくさん集まってきてくれて可愛かったです。
2023年の学び
2023年の学びは、ビオトープの雑草(ヒエなど)をそのままにしておくと、秋にジャングルになるということでした。2022年はセイタカアワダチソウなどの陸生植物が目立っていましたが、今年は水田雑草が大半を占めました。
水田まで除草に対してシビアではなくても、ビオトープもある程度は人為的に撹乱していかないといけないですね。
今年は、増えすぎたマコモを間引きつつ、定期的にイヌビエを除草して開放水面を作りつつ、遷移を見届けたいと思います。
また、小型の水生昆虫は高水温が好みらしく、水温が高い水田とやや低いビオトープでは生息する生物が異なることもわかりました。中小型の水生昆虫は水田に多く、ビオトープにはそれほどいませんでした。
山水を直接引いて水温が低くなりがちがビオトープには低水温を好むクロゲンゴロウが生息しています。ビオトープ内の水の回し方次第では、エリアごとにある程度水温調整をすることが可能かもしれません。夏に確認できた高水温を好むコガタノゲンゴロウにも定着してほしいので、ビオトープ側にも水温を上げる工夫してみようと思います。
さて、ようやく今年(2024年)の活動をアップできるようになりましたw