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The Life in the United States Another Story within Episode 7 〜BOC-ATC〜

こんにちは、Kiyoです!
閲覧ありがとうございます!

最近、灼熱の国に来ました。
常夏を通り越して、干からびそうです。

ただ、とても綺麗な女性が多くて目の保養はバッチリです。

そういえば、ATCのことについて書いてないなって思いました。
なので、今回はその辺について書いていこう思います!


1. アメリカにおけるアスレティックトレーナー

アメリカでのATは少し日本と解釈が違うかもしれません。
まず一つ目に、”トレーナー”とアメリカで言うと一般的にはATCのことを指します。
街のフィットネスジムなどにはフィットネストレーナーなどがいますが、教育機関やプロのフィールドでATC以外がトレーナーとして雇われていることは、99%あり得ません。この99%というのは、各州によってルールが少し違うからです。後ほど説明します。

また、アスレティックトレーナーとはなんぞやは前回のnoteで書いているのでそちらを参考にしてください。


あと英語ですが、こちらのサイトも上手くATCのことをまとめていると思うので、暇があったら読んでみてください。


さて上記した通り、学生アスリートにとってATCは身近な存在で日本とはだいぶ違います。
高校のATC普及率は約60%でうち50%強が高校でフルタイムとして雇われています。残りは、PTクリニックや整形外科からの派遣で雇われているケースがほとんどです。
高校でのATCの普及率を上げていこうという動きも活発です。
また、試合には必ずATCがいないといけない為、日本の様にコーチがテキトーに判断したり、シンスプリントはケガじゃないから練習せいっみたいな、意味の分からないことは起こりません。
日本の普及率は知らないですが、僕の知っている限りではほぼ無いです。
今、ATの学生さんやATとして活動している人達は高校の時にいい”トレーナー”がいてくれたらと思いATに興味を持った人も少なく無いと思います。ちなみに僕もこのクチです。


さて大学ではどうでしょうか?
パッと調べてパーセントが出てこなかったのでわかりませんが、ATCのいない大学はほぼ聞いたことがありません。
競技スポーツ団体(NCAAやNAIAなど)に所属していない、いわゆるサークルみたいなものしか無い小さい大学にはいない可能性がありますが99%の大学機関にいると思います。
お金のある大学は各スポーツチームに1〜5人、中くらいのところで2チームを1人で掛け持ち、お金のないところでも3〜4チームを1人で掛け持ちといった具合にATCがついてます。
掛け持ちといってもシーズンを被らないような工夫はされているので、基本的には問題ありません。



2. 日本との違い

日本のATが民間ライセンスなのに対して、ATCは国家ライセンスです。
だからどうなんだという気がしなくも無いですが、発言力はATに比べて大きいです。

またアメリカで”アスレティックトレーナー”と名乗っていいのは基本的にATCだけとなっています。
しかし、上記した通り各州によって若干異なっていて、カリフォルニア州では誰でもアスレティックトレーナーと名乗ることが出来ます。

ATCのライセンスは準医療資格となっているので、医師の許可があれば皮膚の縫合などもすることが出来ます。また、手術のサポートをすることもあります。
コースを修了する必要がありますが、鍼も打てます。ただ、東洋鍼ではなくドライニードリングというものなので、違いはありますが。


色々と制度やできる範囲に差はありますが、普段やっている事はそこまで変わりません。なんせ、JSPO-ATはATCを真似して作られているから。

一番違うなということは、ATという職業の認知度だと思います。
もちろん老人や小学生はあまり理解していないかもしれませんが、学生アスリートやその親達は少なくともATはどんなことができるということを知っていることが多いです。

日本ではまだATの認知度は低いと思います。もちろん年々高くなっているかと思いますが、未だCSCSとATが混同されていたり、マッサージセラピストとして思われていたりと、ATの本当の仕事を理解している日本人は少ないのでは無いでしょうか?

ATは"First Responder"と言われています。
これは何か起きた時に一番に対応する人のことを指しています。
スポーツ現場が主ですが、ジムや他の場所でも同様です。
仕事の一つにトリートメントやリハビリ、コンディショニングはもちろんありますが、ATのスペシャルな部分は何かあった時の対処です。
救急救命や搬送までの応急処置などです。

この認知度の差が最も違う点かなと思います。

僕も働いている時に選手か「気持ちいいからマッサージして欲しい」と言われ「NO」とよく断ります。これは僕の考えですが、マッサージが何かしら外傷予防やリハビリの過程で必要ならばやるけど、リラクゼーションのためにマッサージをやる必要は無いからです。それなら、その辺のマッサージ屋さんに行ったほうがよっぽど気持ちいから$30持って行ってこいと言っていました。

JSPO-ATの方で断りづらいから仕方なくマッサージをしている方がいれば、ぜひ断ってみてください。
そういったところから日本でのATの立場も変わってくると思います。

ちなみに暇ならやってあげてました、鬼じゃないので。アメリカ人は暇でもやりません。笑



3. ATCはどこで働くの?

ATCの働く場所はプロスポーツ、大学スポーツ、高校、PTクリニック、整形外科、企業、フィットネスジムなどです。


プロスポーツ、大学、高校は想像できると思うので、その他をざっと説明します。


整形外科・PTクリニック
ここではリハビリを担当することが多いでしょう。ただPTのオーダーに沿って行います。オペ後の患者や決まった外傷(慢性外傷など)をみるので、リハビリメニューが決まっているところが多いです。ACLならこのメニュー、トミージョンならこのメニューといった具合に。
また、ATCが問診を任されていることも多いです。整形外科なら手術を手伝う機会もあることもあります。

企業
最近ではgoogleやAmazonなどのいわゆる会社にATがいることも多くなってきました。Amazonなんて年中公募が出ています。
デスクワークなどで腰痛などの慢性的な問題が多いので、福利厚生の一つとして社員はATを活用できるといったものです。
会社によっては結構立派なATルームがあったりします。


勤務時間はクリニックや企業であれば、会社の就業時間と大体同じで、8時間くらいになります。クリニックは朝早くからやっていることも多く、朝の5時から8時間シフト制で働くこともあります。(アメリカ人は朝がすごく早いです。ほんとに嫌い。)

高校ではフルアイムであれば学校の始まる時間からクラブスポーツが終わる間までで8時間は大幅に超えると思います。ただ、土日は基本休みで、数ヶ月のバケーションもあるのでみんな文句言わないといった感じです。

プロスポーツや大学は完全にチームのスケジュールに合わせるので、シーズン中は何時間働くかはわかりません。シーズン中は22時間くらい働いたこともあったし、2時間くらいで終わる日もあります。ただ、こちらもオフシーズンでチームの活動がなければATもオフになるのでバケーションがあります。夏は6〜7月いっぱいはチームの活動が無いので二ヶ月のバケーションです。(それでもペーパーワークやら雑務はありますが。)



4. ATCの給料

他の職業はどうなのかわかりませんが、ATCは働く州や街の規模でもだいぶ給料が違います、もちろん大きいところならそれに比例して給料が上がってきます。


ATCの給料の平均はいくつかのカテゴリー別に出されています。

学位別
  学士 $52,010
  修士 $56,347
  博士 $79,418
経験年数別
  1年未満    $38,651
  1〜5年     $44,400
  5〜10年     $52,099
  11〜15年      $59,635
  15〜20年     $65,338
  20〜25年     $71,833
  25年以上      $79,558 

てな具合だそうです。
NATAから出されているものなので、嘘では無いでしょう。
年数別はなんとなくこんな感じかと思いますが、学位別の方は少しんーといった感じです。

もちろんセッティング(プロ、大学、高校、クリニック、etc.)によりますがそこまで大きく変わらないと思います。

好きなことが仕事になって、そのくらいのお金がもらえれば幸せかなと思いますが、皆さんはいかがですかね?


ちなみにプロチームのATCは$100,000以上もらっていみたいです。詳しい金額までは見つけられませんでしたが。



5. ATCになって

あれだけ憧れて夢見たATCになってみて思ったことは結局、人によるなという事です。
英語がわかる分、調べられる事や知識の幅は広がりますが、かといって調べてもようわからんサイトからの引用だったり、知識も教科書で習ったままだったりします。

マジでこいつ何してんだ?となることも少なくありません。
JSPO-ATはEBMがまだまだ足りない、ATCはEBMに沿っているみたいな雰囲気ありますが、EBMをちゃんと利用しているATCが90%の割合かと聞かれるとそうではないなと思います。

ATCとして有名なところで働くのには、もちろんいい大学やインターンなど下積みをしなくてはいけませんが、その大学やチームの知り合いからの紹介なら割といけたりします。
逆に有名な大学を出ても人に恵まれず仕事を見つけられないことも多々あります。

他のnoteでも書いた気がしないでもないですが、コネクションって大事なんだなと痛感しています。
ただ名刺配りまくればいいってわけではありません。
僕は仕事中以外名刺を配った事ないですが、アメリカで就労ビザも取れ、転職もでき、ナショナルチームで働くことができています。

自然に生まれた、偶発的なコネクションを作れるよう学生ATや新しいATの方には頑張ってもらいたいなぁと思います。
それどうやるの?という方は相談していただければ、僕なりの方法であればシェアできます!


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

BOC-ATC(certified athletic trainer)、柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、英語学習、アメリカ留学、アメリカ就職などなど、僕にお手伝いできることがあれば、どしどしご相談ください。

あと、感想ありましたら、よろしくお願いします。

Everything is going to be fine.

Kiyo

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