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一人を、二人にする

「はーい、二人一組になって、お互いのいいところを教えあう時間にしましょう」

これって先生、無神経ですよ(笑)

二人になれない子も、教室の中には、いる。
多部未華子演じる主人公もそんな子どもだった。

秋の新作ドラマ「いちばんすきな花」は、「二人」が鍵になっている。

「二人」になれない人、いる。「二人」と「一人」はただ人数の違いではない。

生まれるものが違ってくる。

話、変わります。いや、変わらないか。

独立し、フリーランスになると、たいていは一人だ。すぐ会社作って、社員雇って・・・というのはなかなかない。まとまったお金が要るからね。

5人としても、残業になって、タクシー代出すとなると一人1万円でも5万円消える。週に一回としても月だと四回、都合20万円。もちろん、給与のほか、保険も負担するから結構お金かかる。

店始めるにしても、「まずは一人でやってみて・・・」というのは仕方ない。

ところが、一人だと、見えないことが多い。

戦略には全社戦略と競争戦略の2つがある。

たとえ一人でやってるフリーランスであっても、この2つは必要だ。

でも、いまのご時世、ついつい、SNSの発信戦略だけに目がくらむ。そればかりをどうしよう、となって、忙しい本業の合間にフェイスブック投稿したり、インスタに写真上げたり。

でもこれは全社戦略ではなく、競争戦略でさえない。発信戦略であり、全社戦略の下にあるもの。つまり、まず策定するべきは全社戦略であり、その下位として競争戦略が出てくる。

わかりやすい例で言おう。

東京・五反田に「きになる嫁デラックス」というお店がある。
5坪しかない。でも、月商250万円売り上げる。坪単価50万円の超優良飲食店だ。確実に、儲かってる。

ここの全社戦略は、「メニューを無くして、自分たちの提供するおばんざいを食べてもらう」。つまり、ご家庭と同じ。嫁が作った料理を文句言わずにいただく。客としてはメニューから選ぶ手間がなくなる。

「美味しい、おかわりある?」と言うと、「わたしが出す料理全部食べて、それでも足りなかったら出してあげる」

飲み物は料金の4,500円(税別)に入ってるけれど、「生ビールは2杯まで」。レモンサワー、ハイボール、ウーロンハイ、コーヒー焼酎などは好きなだけ飲んで。

原価がはっきりしている生ビールはやはり2杯までと決められている。ここんところも、ご家庭みたいだよね(笑)

それでも客(ほぼ男性)はなんだか嬉しそうに、出されたものをありがたくいただく。

コンセプトは「嫁」。嫁だから、文句言わない。言えない。

メニューがないから、食材ロスがない。よって、儲かる。

これが全社戦略。優れた全社戦略は、そのまま競争戦略にもなる。他と競争しない、という戦略になっている。メニューなしで、次々料理が出てくる居酒屋ないからね。ファミレスもない。

きになる嫁デラックスの経営者が一人ではなく誰かとこの戦略を練ったのかどうかはわからない。でも、戦略立案は、一人ではなかなか難しい。

ぼくは独立以来、幸いにも横に由歌利がいてくれた。

そのおかげで、一人ではなく、二人で、あれこれ、「やること」「やらないこと」を決めてきた。

二人、というのは、フリーランスにとってとても重要だ。

かといって、社員を雇うのはリスク高い。

でも、発信戦略やら全社戦略やらは絶対必要だ。

発信しないと見つけてもらえない。

でも、本業には集中したい。ただでさえ、時間がない。

ぼくが理事長しているNPO法人JW-UPでリリースしようとしているサービス「OKAMi3」(おかみさん)が、このニーズをフォローする。
一人を、二人にする。

JW-UPはシングルマザーの就労支援を目的としている。そのためのスキルやセンスを身につけてもらうスクール「JW-UP大学」がある。

でも、学びというものは実践の中でほんものになる。

「仕事=学び」。

やっていく中で、「あ。ここが足りない」「もう少し深掘りしたいのに、知識が足りない」「学んだことを実践に活かしたい」こういう循環で、人は力を磨いていく。

JW-UPは、参加者のメンバーに、そういうチャンスと場を用意することで、みんなと楽しく学びながら、そして実践しながら、成長していきたいと考えている。結果として、仕事の能力やセンス、そしてお金も稼げたら言うこと無し。

そこで、JW-UPの新しいサービスとして

OKAMi3(おかみさん)

をリリースすることにした。

これは個人や中小企業向けの秘書サービス。

単なる秘書サービスではなく、個々のクライアントさんのニーズ、ご本人も気づいていないニーズをおかみさんが探り当て、丁寧にフォロー&サポートするサービス。つまり、「二人」だからこそ気づけるサムシング。

メニューなし。クライアントさん個々に事情は違うのだから。

本質は、「一人」では見えないものを「二人」で発見しましょう、というもの。

二人って、必要だよね。

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