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Go Crazy!

少子高齢化が進むと財布の数や中身が小さくなる。思わぬ影響もあるようだ。それは、地方の有権者数が減るということ。わかりやすく言うと、テレビ番組『鶴瓶の家族に乾杯』や所さんの「ダーツの旅」の登場人物がいなくなる。すると、地方を安泰な選挙基盤とし、票固めした上で都市部の浮動票を取る、という戦略が効かなくなる。投票どころか、投票人数が減るのだ。戦略の抜本的な練り直しが必要になってくる。

話を経済に戻すと、「買う人」が減る。そうなると、「商品」ではだめで、「作品」でなければ買ってくれなくなる。いや。買ってはくれても、絆を結び、耕すという健康的な商いにはならない。

「商品」と「作品」の違い。これは「顧客」と「ファン」の違いでもある。

顧客は商品につく。ファンは人につく。

「商品」とは、ある一定の機能(スペック)を満たしていれば商品だ。顧客は機能を買う。なので、同じ機能で、価格が少しでも安ければそっちに浮気する。これが商品であり、顧客の特性だ。

「作品」は、「あの人が創ったもの」。「あの人が創るんだから、たとえ多少値がはっても、買いますよ」これがファン。

宮崎駿監督は、映画制作の真っ最中、いつも「これじゃ、映画にならないんだよ」とつぶやき、練り直しを重ねるという。当初の企画で鈴木プロデューサーが資金を集め、スポンサーや関係各所と合意していても知ったこっちゃない。「これじゃ映画にならない」のひと言で、修正、修正を重ねる。狂気である。この、「狂い度合い」が宮崎駿監督の映画を作品にしている。

『ナウシカ』第7巻なんか、ほんと、狂気の極みだ(笑)

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コロナでぼくたちは「清浄ナーバス」になってる。だからこそ、ナウシカの言葉が響く。

「なぜ気づかなかったのだろう。清浄と汚濁こそ生命だということに」「苦しみや悲劇やおろかさは清浄な世界でもなくなりはしない。それは人間の一部だから・・・」「だからこそ苦界にあっても喜びやかがやきもまたあるのに」「清浄の神としてつくられたために生きるとは何か知ることもなく 最もみにくい者になってしまった」

やはりこれからのビジネス、商いは、どんな形ででも、「作品作り」になっていかざるを得ないね。そして、その「作品」の中には「狂気」をはらんでなければ。Go Crazy!

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