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半径5メートルの価値観を捨てる

至人(しじん)は己(おのれ)なし
神人は功なし
聖人は名なし
莊子(逍遥遊編)

至人は自分にこだわらない
神人は功績にとらわれない
聖人は名誉に関心を示さない

これ、SNS全盛の世に生きるぼくたちとは真反対だよね。フォロワー数、再生回数、インフルエンサーとして商品売りまくる・・・・

固執するものが違ってる。人間の生の本質とは逆に向かってる。
だからしんどい。生きづらさの根っこ。

同じく莊子から、和訳で引用します。

ミソサザイは深い林の中に巣を作るが、必要なのはたった一枝だけ。
カワウソは黄河の水を飲むが、お腹いっぱいになるだけあれば、黄河ほど大きな川は不要。
莊子(逍遥遊編)

「もっと!」「もっと!」というのは主にアメリカンな価値観であり、いま、アメリカ経済はボロボロだ。幸福度も低い。

ウォルマートは業績予測を下方修正している(WSJ July25,2022)
人間の生命には限りがある。知の働きには限りがない。生命の有限性を無視し、知の赴くままに無限を追求すれば、安らぎの訪れる時はない。危うい。にもかかわらず、人間というものはその道理をわかっていながら、知から離れることができない。
莊子、養生主編

アタマが威張ってしまう。身体がついていけない。病気の多くはこれが原因だと思う。

ではどうすればいいか。

とらわれない。
もとめない。

莊子「夢で胡蝶となる」話にあるように、夢が現実であり、現実が夢なのだ。

自分の半径5メートルの価値観を捨てる。とらわれない。
そして、半径5メートルの価値観をものさしとして、何かをもとめない。

そんなことすると、小さくなってしまうばかりではないか、と思うかもしれないけど、それが逆です。大空に舞い上がる大鵬のように、小さな価値観にとらわれず、新しい世界へと飛翔することができるようになる。
ぼくはそう思ってます。新しいことを、次々やるのもいいね。新しいこと、というのは、過去の知識では測定できないから。

ぼくがいま、NPO法人立ち上げに夢中なのも、とにかく勝手がわからないから。だから面白い。だからやってます。

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