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スタートアップの面白いのは、「わからない」ところ

スタートアップはわからないことだらけである。そもそもこの商品、誰が買ってくれるのだろう? もちろん、設定はしている。インデックスの一つとして。でもそれはあくまで仮説に過ぎない。○かもしれないし、✗かも。

スタートアップの面白いところは、「わからない」点だ。まず、「わからない」ことを楽しめるようにしよう。「間違ってはいけない」というマインドセットをぼくたちは学校で刷り込まれている。でも、学校というのは、過去の話を教えてくれるところに過ぎない。過去なんだから、そりゃ○も✗もわかるよね? 結果のわかったことやって、何が面白い?

「わからない」ということは、「予期せぬ成功」(unexpected success)も起こりうる、ということだ。商品Xがイチオシで、商品Yはまあ、添え物として置いておこうと思っていたのに、フタを開けたらYが爆発的に売れ、増産しなきゃいけなくなったりする。カレー専門店のはずが、サイドメニューのミニラーメンが大人気になったりする。

でね。予期せぬ成功っていうくらいだから事前に予期できないわけで。だけど、兆しというか、流れというか、サインをつかむことができる。それはもちろん現場の動きなんだけど、カレー屋なら日々のお客さんの注文状況でわかる。でも、もう少し大きめのお店とか会社だったらどうだろう? この場合も、「遥かに超えた」何かに気づくことだ。そこで報告書が重要になってくる。日常の業務報告書は事実だけを書きなさい、となりがちだけど、事実というと、ややもすると人は「問題」にフォーカスしてしまう(これも学校教育の弊害だ)。「商品Xが目標100に対して5個しか売れませんでした」「(だから)商品Xのプロモーション策を再考するべきです」・・・

「問題フォーカス」(problem-focused)では、跳ねることができない。予期せぬ成功を呼ぶことができない。成功は、強みから生まれる。でも、往々にして人も、店も、会社も、自分の強みというのはわかってないし、わかりにくいものだ。

だから、報告書に書くことは、「遥かに超えた」事象に限定する。「遙か」というから10個予想が100個というような印象を持ってしまうかもしれないが、そうじゃなくて、要するに、「右と思ってたら左だった」というような、「予測していたことと違う事象」だ。なぜ「遥かに超えた」と表現するかというと、人間の予測なんていうものは、常に地べたくらいなもので、現実に発生した事象は、地べたに比べたら富士山くらいに高いところにあるし、貴重だから。

できること、できたこと、そして強みを知る。スタートアップの一丁目一番地は、これです。

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ぼくの強みは「手書きメモ」です(笑)

スタートアップの面白いのは、「わからない」ところ。楽しみましょう!

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