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これから起業するあなたに
23年前、ニューヨークで起業した。
今年、NPOを起業した。
2つの起業の経験から、次のことが言える。
「何かコトを始めるとき、ビジネスモデル型か、スタートアップ型かをまず判定せよ」
ビジネスモデル型というのは、既に「必勝の方程式」が存在しているもの。
たとえば、ラーメン店を始めるとする。立地とか味とか接客とか、ラーメン店の質を決定づける要素は既にある。勉強すれば、方程式は書ける。まずはこれを押さえる。
スタートアップ型というのは、「まだこの世に存在していない価値」を提供しようとするもの。だからビジネスモデル型のように、方程式がない。
Airbnbはスタートアップ型だ。それまで「宿泊」といえば、ホテルをイメージしてもらえばわかりやすいが、「部屋の広さ」「部屋からの眺望」「接客」「歴史」などがビジネスモデル必勝方程式だった。なので、これら要素を比較すれば、簡単にランク付けができた。
ところが、Airbnbの提供価値は「世界を自分の居場所にする」「世界に可能性を見つける」。売っているのは部屋だけれど、ホストや他のゲストとの交流によって、旅の体験がより濃く、「自分体験」になった。この、「自分体験」というのは、まさにSNS後の世界観なのだ。
テレビしかなかった頃、ぼくたちはテレビ画面の中にある「誰か他人の体験」をなぞるしかなかった。他人体験がロールモデルになり、「いつか自分もあの人みたいにニュージーランドの草原を駆け巡りたい」と思った。
ところが、SNS後、みんな何しているかというと、「自分の体験の発信」だ。それしかしてない(笑)。
エアビーを加速したのは、「ゲスト自身が価値を創造した」参加型価値創造だ。
話を戻す。
ただ、ビジネスモデル型で起業したとしても、その中にスタートアップ型の要素を加えないと、いまの時代、残れない。
ぼくでいうと、経営コンサルティング会社の起業というのは、2000年当時、既にビジネスモデル型だった。必勝法があった。
しかしながら、「阪本」という「誰やねん?」個人が「コンサルティング会社、始めました」と言ったところで、誰が興味あるねん(笑)
そこで、スタートアップ型の、「新しい価値」を創造する必要があった。それが、「参加型コミュニティ」にする、ということだ。これにより、「自分体験」化する。
阪本塾にせよ、オンライン講座「e阪本塾」にせよ、参加者同士の交流によってコミュニティができていった。これは意図的にやったわけであり、この流れはMAIDO、JOYWOWにも引き継がれている。
阪本の講義を受講するのだけれど、「自分体験」として体感する。これはインターネット後の「参加」という新しく生まれた価値にフィットした。
起業しようとしているあなたのために、書きました。ご質問はいつでもどうぞ!!
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今朝、通勤途上で出会ったSUP。まさに「起業したばかり」って、こんな感じなんだよねー。進まないと話にならないんだけど、危うい。