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私を無視しないで!

『私を無視しないで』

—身体と向き合うためのメッセージ—


今回は、臨床でよく患者さんにお伝えしている、とても大切なお話をさせていただきます。

少し長いですが、ぜひ最後までお読みください。

【無視された経験はありますか?】

いきなりですが、あなたは大切な人に無視された経験はありますか?

家族、友人、恋人、上司…。いくら話しかけても反応してもらえない。

しかも、以前は話を聞いてくれていたのに、徐々に無視され、今では完全にシャットアウトされてしまう…。

そんな経験、考えるだけでもしんどいですよね。

では逆に、あなたが誰かを無視しているとは思ったことはありますか?

「そんなことはしていない!」と思うかもしれません。

ですが、実は多くの方が知らないうちに、自分にとって一番大切な存在を無視しているのです。


【無視しているのは、誰?】

その相手とは、あなた自身の身体です。

【身体の声を無視していませんか?】

身体は常にあなたに話しかけています。

「頭が痛いよ」

「だるいよ」

「ここがしんどい…」

でも、あなたはどう対応していますか?

頭痛薬で無理やり抑え込んだり、だるさを無視して無理を続けたりしていませんか?

身体は、あなたに気づいてほしくてサインを送っています。

それを無視し続けるとどうなるでしょう?


【無視の連鎖がもたらすもの】

例えば、こんなケースです。

1. 腰が少し痛む → 薬や湿布で一時的に改善

2. 次は膝が痛む → 同じように薬や注射で対応

3. 繰り返すうちに、最終的には動けないほどの痛みが出現


薬や注射で症状が落ち着いても、それは根本的に治ったわけではありません。

身体がサインを送り続けていたのに、無視し続けた結果、症状が進行してしまったのです。

【身体とコミュニケーションを始めよう】

では、どうすればいいのでしょうか?

まずは、身体と向き合う時間をつくることです。

具体的な始め方

1. 環境を整える

静かで落ち着ける場所を選び、毎日たった5分、身体の声を聞く時間を確保してください。

2. 挨拶から始める

「おはよう、調子はどう?」

「どこが気持ちいい?」

シンプルな問いかけで十分です。


3. 良いところにも目を向ける

痛みや不調だけでなく、気持ちいい、楽だと感じる部分を意識しましょう。


【治る声を聞く大切さ】

身体は、守るための声(痛い・だるいなど)と、治すための声(気持ちいい・楽など)を発しています。

両方の声をバランスよく聞き、特に治る声に耳を傾けてください。

「どんな姿勢が楽?」

「どこを温めたら落ち着く?」

「どんな運動なら心地いい?」

こうした問いかけを通じて、身体とコミュニケーションを深めましょう。


【省エネの罠に注意】

身体は無駄な動きを減らしてエネルギーを節約する仕組みを持っています。

しかし、動かなさすぎると機能が衰えてしまいます。

無理をしない範囲で身体を適度に動かし、日々のケアを続けることが大切です。


【まとめ】

身体と向き合うのは簡単なことではありませんが、毎日5分のコミュニケーションから始めてみてください。

寝る前や朝の時間、お風呂上がりでも構いません。

「おはよう、調子はどう?」

たったこれだけでも、身体は少しずつ応えてくれるはずです。無視されると悲しいのは、身体も同じです。

ぜひ、今日から身体との対話を始めてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!



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