氣づきの国語辞典「二十四節氣」清明編

「清明(せいめい)」

4月5日頃。

太陽黄経(こうけい)15度

「清明」とは「清浄明潔(せいじょうめいけつ)」という語を省略したもの。

春先の清らかに澄んで生き生きとした様子を表す。

冬の長い眠りから覚め、万物が若返る美しい時期

桜が満開となり南の地方では燕が渡ってくる

沖縄では「清明祭(シーミー)」というものがあるが、お墓の前に家族が集まり、お酒やお茶、お重を備えた後、みんなでご馳走をいただく風習がある。

「七十二候」では

第十三候 4月4~8日頃

玄鳥至(つばめきたる)

夏鳥である燕が渡来する時期

玄鳥とは燕の異名で「黒い鳥」という意味がある

冬を暖かい東南アジアで過ごし繁殖のために海を渡り日本へやってくる。

燕の飛来は本格的な農耕シーズンの始まりを意味する。

また、「燕が巣を作った家には幸せが訪れる」とされ、燕が米を食べず虫だけを食べる益鳥だからであると考えられている。

第十四候 4月9~13日頃

鴻雁北(こうがんかえる)

冬鳥の雁が北へ帰っていく頃

冬を日本で過ごした雁が北のシベリアに向かって帰っていく

鴻雁(こうがん)とは「がん」のことで鴻(ひしくい)は大型のがんのことを指す。

雁は小型のがんを指す。

群をなし飛び去る雁の姿は春を象徴する風物詩。

ちなみに「雁帰る」は春の季語で「雁渡る」は秋の季語である。

「雁」は家紋にもよく使われ、和菓子の「落雁(らくがん)」や茎茶の「雁が音(かりがね)」も有名。

第十五候 4月14~19日頃

虹始見(にじはじめてあらわる)

春が深くなると空氣が潤い始め、雨上がりに虹が見えるようになる。

夏の虹と比べると色は淡いが風情がある虹である。

次回は春の「穀雨(こくう)」編!

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