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せっかくフィリピンにいくなら、ドローンを持って行った方が良いよという話。

Youtubeを見ていると、ちらほらとフィリピンの美しい海を見下ろすようなドローン飛行の映像を見つけます。

たとえば、これなんかがそれ。

見ていただければわかると思いますが、ここは天国かと思うほどに綺麗です。


最初の数分見ただけでもその美しさがわかってもらえるかと思いますが、こんな景色、自分で撮影できたら最高だなと思いませんか?

特に、私、ここ最近、FPVドローンの可能性についてあれこれと妄想を膨らませております。

FPVドローンというのは、First person viewの略で、ゴーグルをつけることで、自分の視界とドローンのカメラを同期し、一人称視点で飛行できるドローンのことです。

一人称視点で、あの島々の中をフライトできるとか、もうめちゃくちゃ凄そうじゃないですか。

うー、やってみたい。。。


ということで早速、飛ばしに行ってきました。

私が、撮った映像がこちら。

上記のプロのと比較するとしょぼしょぼなのは間違いないとして。

でも、素人がちょっと練習しただけでもこれだけ撮れるんだった悪くないと思いませんか?


ぜひ以下の文章を読む前に、一度、動画を見てみていただけたらと思います。




ちなみに、練習時間としては、1番上の動画を飛ばすまでので延べ1時間強くらい。

1時間強という時間を車の免許で言えば、ようやくエンジンの入れ方やアクセルとブレーキの違いを理解し、少し動かして、止めるという程度の練習時間でしょうか。その程度の練習で、こんな映像が取れてしまいます。

ドローンパイロット、ずっと憧れていたんですが、練習する環境さえあれば、案外できてしまうようです。びっくり。

しかも、飛ばしているのは、上記に書いた一人称視点での飛行を体感できるFPVドローンです。

まるで自分が飛行機のパイロットになったような気持ちでフィリピンの美しい海の上をフライトできました。

実際の体は地上にあるため、ジェットコースターや、スカイダイビングを行った時のようなあのスースーするような飛行感が得られていないというのは寂しくはあるのですが。

視点は確実に空にあるわけですから、本当に操縦している感がすごいです。なんなら、ちょっと酔いを感じる瞬間すらあります。

とは言え、上記の動画を見ていただくとわかるように、まだまだ思うように動かすことはできないため、真の意味でドローンパイロットになろうと思ったら、引き続き、たくさんの練習が必要になってくるでしょう。

ただ、もうちょっと練習すれば上達していくイメージは十分に掴めたかなと思います。これからの練習と上達していくのを感じるのがとっても楽しみです。

せっかくなので、私が今回撮影にあたって使用した機材も紹介しておきます。

私が買ったドローンは、AVATA2にバッテリーが3本付いているコンボと1年分の保険をつけたこのプラン。

実際、撮影してみて、バッテリー1本だけだと、ものの20分程度で終了してしまうことがわかりました。少し高いですが、バッテリー3本セットの方を買うのをお勧めします。

あと、保険も私はミスする気しかしなかったこともあり、とりあえず1年分はつけました。

全部で18万円強と、それなりの金額にはなるのは間違いないのですが。

ゴルフなどの趣味と比較してみると、初期投資の金額としてはそれなりにかかかりつつも、一度、買ってしまえば以降は電気代だけでいけるというのは魅力です。

大人の趣味としては、案外、安い部類に入るといっても良いのではないかと思います。

そして、この18万円の投資で得られる体験価値というのはプライスレスですから、その点も考えて、購入を検討してもらえると良いかと思います。



加えて、こちらが水中撮影を行ったアクションカメラ。

アクションカメラの比較系Youtubeを見ていたら、多くのyoutuberがこのAce Proの方がGp Proよりも暗いところで明るく撮影できると言っていました。
ということで、こちらを購入。

ちょうど、私が購入した2024年8月下旬から大幅の値引きセールを開始してくれたこともあり、定価よりもかなり安く購入できました。

今回は、結局、ダイビングをしなかったので、ハウジングはなくてもよかったんですが。

まあ、今後も潜る機会は度々あると考え、こちらのプランで良かったかなと思っています。

1番上の映像のウミガメの写っているシーンを見てもらえればわかるように、実際使ってみましたが、もうめちゃくちゃ綺麗に撮れます。もう、とってもおすすめ。

アクションカメラを持って、滝にダイブするのもとっても楽しいですよ!


2ついっぺんに買うと、かなりの金額が飛んでいくため、私のようにどこかのタイミングで絶対回収するぞと腹を決めて、えいやと買ってしまうか、もしくは、レンタルもあるようなので、一時期、それを利用するのも良いかもしれません。


ということで、今回書きたかったメインのメッセージは書き終えたこともあり、これで終わりでも良いのですが。

今回のドローン撮影に向けて、あれこれ調べました。せっかくなので、わかったことを共有しておきます。


ドローンを日本で飛ばそうとするとどうなるの?


フィリピンに行くならドローンを持っていくと良いというタイトルから始まっているこのエントリー。

わざわざフィリピンまで行かなくても日本で飛ばせば良いじゃないかという話になるわけですが、残念ながら、日本でドローンを飛ばそうとすると、それはもうルールがいっぱいです。。。

たとえば、この動画でめちゃ詳しく解説してくれています。


日本においては、普通の人が何の申請や許可もなく飛ばせるのは、せいぜい自宅の中で100g未満のトイドローンを飛ばすくらいしかない、というのが実情です。

このエントリーを書くにあたって、いろいろな国のドローン規制について軽く調べてみたんですが、100g未満というのはおそらく世界でも最も厳しいレベルのルールと言って良さそうな印象でした。


たとえば、こんな記事までありました。

「自撮り棒にカメラをつけて走った方が速い」とか、笑って良いのか悪いのか。

さすが、世界でも最大級に不安を避けたがり、安定を求めたがる国、ジャパン。これぞ、ジャパニーズクオリティです。

そんなルールガチガチの日本で、数少ない誰でも飛ばせそうなのが100g未満のトイドローンです。ちなみに、私が持っているのはこれ。

このトイドローン、ドローン最大手のDJI社のもののため、使用感が他のDJI社のものと酷似しているのだそう。

本格的に開始するための足掛かりとして最適だと思い、これまでは自宅の中でこれを飛ばして気分転換をしていました。

ただ、結局、家の中でおもちゃを飛ばしてもやっぱりあんまり面白くないわけです。

念の為、書いておくと、日本において、ドローンをルール外で飛ばすと罰金50万円や1年の懲役といったルールがあるそう。もちろん、法を犯すことそのものがダメであることは前提としつつも、下手に捕まったら罰則的にもけっこうなダメージになります。

どうしたら思う存分飛ばせるんだろうと考えた結果、今回、海外にその可能性を見出しました。


海外でドローンを飛ばすってどうなの?


海外のドローンの規制については、このサイトがかなり丁寧にまとめてくれています。

英語版しかないのですが、ご参考までに。

https://surfshark.com/drone-privacy-laws

海外でのドローンを飛ばそうとする情報は日本語ではあまり情報が出てこないというのが体感でした。

もちろん、多少は見つかるのですが、私が今から行こうとしているここだとどうなのというのを日本語で見つけるのは無理だなということがわかりました。

最終的には、英語で、現地のサイトを見ないとどうにもならないという感じではあるのですが、ただ、その中でも、日本語だと、以下の動画と記事に比較的、簡単にまとめられているので、紹介しておきます。


また、こちらの記事は2020年とちょっと古いのですが、わかりやすく整理してくれていて、とても参考になります。

以下、ざっくり世界のドローン事情について引用です。

世界のドローン規制状況をざっくり
ざっくりですが、上記資料から読み取れる世界のドローン規制状況を紹介します。

ヨーロッパの現状
ヨーロッパは非常にドローンに対して自由度が高い地域とのこと。
ヨーロッパの多くの国では、ドローン飛行を規制する法律が制定されているものの、内容はシンプルで比較的実運用しやすい内容だそうです。

北米の現状
北米では目視外が可能な地域が多いとのこと。
アメリカは各州によって条件が違ったり商用なのか個人なのかでも違ってきます。商用の場合はFAAの航空知識テストに合格し、一定のルールを遵守する必要があるようです。
Remote Pilot Certificate(航空知識テスト)は現状は商用の場合のみですが、今後は趣味での飛行にかんしても知識テストの取得の義務化を検討中とのこと。
また、250g 以上の機体や商用目的でドローンを飛行させる場合は機体の型番・製造番号、登録者の氏名・住所等の登録が必要で、登録番号を機体に貼り付けることが必要とのこと。
詳しくは以下のサイトで御確認下さい。
https://uavcoach.com/drone-laws/

南米の現状
全面的に禁止している国はないものの、南米の多くの国では目視飛行を義務付けられていて目視外が出来ない国が大半とのこと。

アジア・オセアニアのその他の地域の現状
オセアニアの大多数の国では、ドローン関連の法律が制定されていないそうです。少し前の日本のようです。
ドローンの法整備が行われている国の多くでは、目視での飛行が許可されているようです。
また、この地域ではドローンを全面的に禁止している国はないとのこと。

中東および中央アジアの現状
この地域では21%の国がドローンを全面的に禁止しているそうです。世界中でもっともドローンの飛行について厳しい地域ですね。
ただ、ごく一部の国では、目視外でのドローン飛行を許可し始めているとのこと。

アフリカの現状
半数以上がドローン関連の法律を全く持っていないとのこと。しかし、そのうち21%の国がドローンの使用を全面的に禁止しており、これはどの大陸と比べても最大のシェアを占めています。
さらに13%の国では、技術の有効な使用禁止もおこっており非常にドローンに対して厳しいことがわかります。
例えばエジプトでは、ドローンは民間航空局の許可があれば技術的には合法ですが、許可を得るのは非常に困難とのこと。
ただ、ガーナやルワンダでは、遠隔地の村々に医療物資を届けるために、目視外での飛行が許可されているようです。
各国の状況は日々変化していると思いますので、最新状況はご自身で調べることをおススメします。

やはり、先進国や、紛争リスクが高いところは、使用が厳しく管理されていることがわかってきます。

全く飛ばせないところと比べると日本はまだマシな方と言えそうです。

日本で生活しているとなんだかんだと不満が溜まりますが、こういうのを見ていると、世界を見渡せば民主主義という政治体制をとっているのは過半数に至っていない現実があることを思い知らされます。

はてさて、ドローンを思う存分飛ばせる場所はどこにあるのでしょうか。


そんな中で、フィリピンです。


上記の内容にも、「オセアニアの大多数の国では、ドローン関連の法律が制定されていないそうです。少し前の日本のようです。」

という表現があったので、フィリピンのドローン規制を調べていくと、以下のサイトにこうありました。

英語になりますが、引用しておきます。


General Rules for Flying a Drone in the Philippines

Based on our research and interpretation of the laws, here are the most important rules to know for flying a drone in the Philippines.

  • To fly a drone for commercial purposes, or to fly a drone that weighs 7 kilograms (15 pounds) or more, you must obtain a certificate from the CAAP. See the section below for more information.

  • Only fly during the day and in good weather.

  • Do not let the drone outside of your visual line of sight.

  • Do not fly over populated areas, such as schools or marketplaces.

  • Do not fly higher than 400 feet above ground level.

  • Do not closer than 30 meters (98 feet) from persons not involved with the drone’s operation.

  • Do not fly closer than 10 kilometers (6 miles) from airports.

  • Do not fly near emergencies, such as fires.

翻訳アプリを通すとこんな感じ。

フィリピンでドローンを飛行させるための一般規則

私たちの調査と法律の解釈に基づいて、
フィリピンでドローンを飛行させるために知っておくべき最も重要なルールを以下に示します。

商用目的でドローンを飛行させる場合、
または重量が 7 キログラム (15 ポンド) 以上のドローンを飛行させる場合は、
CAAP から証明書を取得する必要があります。詳細については、以下のセクションを参照してください。

・日中かつ天気の良い場合にのみ飛行してください。
・ドローンを視界の外に出さないでください。(目視できる状態を維持するということ)
・学校や市場などの人口密集地域の上空を飛行しないでください。
・地上 400 フィート(約120メートル)を超える高さで飛行しないでください。
・ドローンの操作に関係のない人には 30 メートル (98 フィート) 以内に近づかないでください。
・空港から 10 キロメートル (6 マイル) 以内の距離を飛行しないでください。
・火災などの緊急事態の近くで飛行させないでください。


また、上記のサイトでは、特別な申請用のページが以下に続きますが、7KGを超えたり、商用で行わない限り、特になんの許可もなく飛ばせそうな感じ。

冒頭紹介したような絶景付近でも飛ばせそうです。

実際に、私が以前住んでいたセブ島で生活している友人に聞いてみたら、「海なら大丈夫」とのことでした。

おおー、やっぱり!

念の為、毎回、飛ばす前に、周囲のスタッフの方に「ドローン飛ばしても良いですか?」と聞いて行ったのですが、島でも、滝でも、ビーチでも「気をつけて飛ばせば大丈夫だよ」と言ってもらいました。

ということで、冒頭に戻りまして、先日、ついにドローンを用いての飛行体験と空撮を楽しんできたという話です。


今回感じたフィリピンでのドローンの可能性


今回、ドローンを持って、フィリピンにやってきたのは、実は、今後の人口減少が避けられない日本社会において、ドローンの操縦技術を高めていくことは、今後の社会課題解決のヒントになるのではないかという考えを試してみたかったというのが挙げられます。

たとえば、これは、農水省の資料ですが、鳥獣被害の対策にドローンを活用していくという事例が紹介されています。

https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_kensyu/attach/pdf/R4/tukubakensyu-5.pdf

私が住んでいる軽井沢エリアでは、世界でも先駆けて人と熊との共存について取り組んでいるのですが、そんな活用の仕方に展開できはしないだろうかなんて、そんなことを考えていたりします。


ただ、さっきも書いたように、日本でドローンを操縦、練習するには、一苦労です。

たしかに、スクールに通ったり、申請をしっかりと出して、周囲からの合意を得たりしていけば練習はできるのでしょうが、フィリピンと比べると面倒くさいし、とれる景色の違いから、楽しさは桁違いと言って良いでしょう。

今回、セブ島にいる友人と話をしていたら、ちょうど、私と会ったその日に、ドローンの操縦を現地の学生に教えていき、そこから雇用につけるような支援について考えている方と話をしたところだったという話を教えてもらいました。

ドローンを社会課題の解決に繋げていこうというのは、私が考えていたこととほぼほぼ同じような話です。

「まさかまったく同じ日に、全く別のルートからあった人2人からドローンの話を聞くことになるとは」と、その話を教えてくれた友人夫婦も驚いていました笑

もしかしたら、ちょうど今、くらいのタイミングが入りどきなのかもしれないですね。

そして、今回、持って行って思いましたが、私以外にも欧米系の外国の方が近くで飛ばしている様子を二度ほど目にしました。

ドローンをもって空撮を楽しむ旅というのは、一定のニーズがありそうですから、フィリピンでドローンレンタルビジネスもいけるかもしれません。

叶うなら、ドローンを操縦することを入口として、フィリピンの環境を大切にしようと思えるような環境教育の機会に発展できたら最高だなということを思います。

フィリピンがいかに豊かな自然を持っているかは、ちょっと日本語の翻訳が変な箇所もありますが、このコンストラクティブ・ボイスのページによくまとめられていたので、こちらもぜひ。


ということで、フィリピンに行く際には、ぜひドローンを持っていき、自然の美しさを感じてみてもらえたらと思います。

また、ドローンを使って何かしたいと思っている方がいましたらぜひコメントなどいただけると嬉しいです。一緒に何かやりましょう。

最後に、今回、ここで調べたことは、あくまでも素人の私が2024年段階の情報をあれこれと調べた結果であり、ルールなどは、今後も大きく変わっていくことが考えられることも付け足しておきます。

ぜひ、飛ばす前に、自分で本当に飛ばしても大丈夫なのかを調べた上で、人にも地球にも安全なドローンライフを楽しんでもらえたらと思います。


今日も素晴らしい学びの機会をありがとうございました。

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きづきくみたてnote 森本康仁
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