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「地域とアート現場における資材循環を考える」に参加し、2025年のタンペレ大学との共同サウナ作りプロジェクトに向けての確認をしてきました

12月22日に長野県、伊那市にあるinadani seesで開催された「地域とアート現場における資材循環を考える」に参加してきました。


いきなり、地域、アート、資源循環、サウナと、いろいろなキーワードが並び、何のことやらと思われたのではないかと思います。

このままだとわけがわからないと思いますので、今回のエントリーでは、前半①イベントの簡易レポートと、後半②の私がオーガナイザーの一人として動いている2025年のサウナ作りのプロジェクトの紹介という形で、前半、後半に分けてお送りいたします。


①「地域とアート現場における資材循環を考える」の簡易レポート


今回のイベントは、長野県、伊那市にあるinadani seesという場所で行われました。

inadani seesというのは、「農と森のインキュベーション」をコンセプトにした産官学の連携拠点施設になります。

inadani seesに関しては前々からその存在が気になっていたこともあり、今日ついに目にすることができ、ちょっと感慨深いものがありました。

イベントはどんな感じだったの?


今日は、約30人程度の方が話を聞きにきていました。

会場の様子としてはこんな感じでした。

入り口に本イベントのチラシが貼ってありました。
入り口に入るとグッズの販売をしていました
信州大学と民間企業とで共同で行われているドローンを用いての森林の調査のレポートが展示されていました。私も、この領域は、まさにこれから勉強していきたいところだったので、意外なヒントを得ることができました。
席に入る途中では、本イベントの主催団体である信州アーツカウンシルが行っている活動の分厚い冊子が置かれていました。
今回のゲストスピーカーの一人である、辰野の地域プロデューサーである赤羽孝太さん。久しぶりにあったら村上隆そっくりになっていて、自分でイジってました笑
以前にもこのnoteに登場していたやまとわの奥田さんからは、inadani seesでは、森の循環と農の循環との交差するポイントを切り口にビジネスと地球資源が良い形で循環するような仕組みを考えているという話を聞かせてもらいました。
ゲストスピーカー陣による地域とアートと資材循環をテーマにしたトークセッションの様子。資本主義があまりに力を持ちすぎる時代に、アートを用いてどのような流れが生み出せるのかとそれぞれの立場から議論をしていました。


タイトルから、かなり高尚なテーマを取り扱っていることが感じられましたが、行ってみたら、議論されている内容としてはとても高度なものだなと感じました。

こういったイベントに30名近い方が来ていることに、長野県の小さい町の底力を感じました。

なんで森本がこれに参加しているの?


私が参加した理由としては大きく2つです。

1つ目が、私自身が長野県民となったこともあり、信州の街づくりにアートを生かすという実践がどういった形で展開しているのかを知りたかったというもの。

もう1つが、私が2025年に参加させてもらうことになっているプロジェクトの視察にきたかったというものになります。

以前にも書きましたが、長野県の辰野にあるゲストハウスに2025年の2月からタンペレ大学の先生たちにきてもらい、日本の学生たちと一緒にサウナを作ることになっています。

(学生は今も絶賛募集中です。まだ5名程度の学生にはきてもらえたらと思っているので、周囲に興味がありそうな学生がいたらぜひご紹介ください)


今回のシンポジウムに、そのプロジェクトの受け入れ先として手を上げてくれた赤羽さん、奥田さんが話をするということで、これに参加することで、当日のイメージが湧いてくるのではないかと考えました。

②サウナ作りのプロジェクトって何?


いきなりサウナを作ると出てきているため、何のこと?と思う方もいるのではないかと思い、こちらでも簡単に紹介いたします。

読んで字の如くですが、辰野のゲストハウスのお風呂の部分をサウナに改修するというものです。

まずはイメージが大事だと思い、写真からお見せします。

辰野にあるゲストハウスの今はほとんど使われていないお風呂場をサウナ施設に作り替える予定
お風呂場の壁はこんな感じ。
浴槽側から入り口をみたところ
脱衣所から、お風呂の入り口をみたところ
こちらが脱衣所からお風呂をみたところ

ここがこの後サウナになる予定です。


なんでサウナを作ることになったの?

いきなりサウナの話が出てきて何のことかと思ったので経緯を紹介します。

私がフィンランドに注目し、実際に現地を訪れた際に、とても運がよいことにフィンランドで、ノンフォーマルエデュケーションに取り組んでいる日本人の建築家であるワカヤマ トモヤさんとつながりを持つことができました。

2024年の10月にタンペレ大学を訪問した際の写真。こちらがタンペレ大学の先生とトモヤさん


その流れから、日本で交流できるような団体を紹介してもらいたいというリクエストを受けたのが去年の10月頃のことでした。

その際、私が、ここが良いのではないかと紹介させてもらったのが、今日行われたシンポジウムでも話をきかせてくれた森林ディレクターの奥田悠史さんになります。

その後、オンラインで何度か打ち合わせをした結果、辰野を舞台にノンフォーマルエディケーションの取り組みをしようということになりました。

ただ、この取り組みをするにも、予算が必要となります。予算を集めるため、いくつかのプロポーザルに提出して行った結果、いくつかの落選を乗り越え、今回ついに、ササカワ財団と、世界最大のサウナストーブメーカーであるハルビアにスポンサーとなってくれることが決まりました。

なんとびっくり、ハルビアの中の方から、この中のストーブ、どれでも1つプレゼントしますと言っていただきました。びっくりするくらいの値段なので、本当にありがたい話です!!


フィンランドの人との共同活動には、誰よりも私が興味があったということもあり、辰野にも2度ほど、視察に行かせてもらっています。

そんな中でいよいよ開催まであと2ヶ月と迫ってきました。

2月にはサウナだけでなくアートも

また、今日のイベントのメインテーマであるアートも2月のタンペレ大学の先生との協業の1つのテーマになっています。

2月においては、今回来てくれるタンペレ大学の先生の専攻がアートということと、辰野という町自身が、ここ数年、アーティストを海外から呼ぶことで町おこしをすることに一定の成果を挙げているということもあり、サウナ作りだけでなくアートの展示にも取り組むことになっています。

そういった意味では、今日のイベントはまさに視察としてはもってこいでした。

詳しくは割愛しますが、今日、辰野がどのようにしてアートで町づくりや、アーティストの支援を行っているのかを聞かせてもらえたことで、また1つ、2月のイベントのイメージが湧いてきました。

今後に向けて

今回のサウナ作りプロジェクトは、およそ2週間という限られた期間での制作となります。

今日のイベントの1つのテーマでもあったように、何かものを生み出す時には、その循環を考えることが非常に重要な要素となります。

資材をどうするかはもちろん、運営や、維持メンテナンスなどにおいても持続可能な取り組みにしていけるように、今後このプロジェクトでは考えていく想定です。

この期間だけで学生たちと完成させられたら理想的ではありますが、完成できない場合は、別途、完成までの道筋を考えていく必要があります。

辰野でのサウナ作りに興味がある方はぜひ協力してもらえると嬉しいです。

また、完成させられた暁には、ぜひ辰野でサウナ完成イベントができたらと思っています。作るのは難しいけれど、入ってみたいという方がいましたら、ぜひサウナに入るだけでもお越しいただけると幸いです。

ということで今日も素晴らしい学びの機会をありがとうございました。


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きづきくみたてnote 森本康仁
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