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失業保険とポリテク

60歳で定年退職後、1週間の待機期間を経て失業給付を受けられることになった。雇用保険への加入期間が短いので、失業保険は3か月間しかもらえないのだが、働かなくていい時間をもらえることは、とても幸せなことだと思った。屋根のペンキ塗りや、水回りの補修、部屋の片づけ、家自体の補修と溜まっていた家のことができた。

失業保険をもらっている間に、ポリテクセンターのことを知った。7月で失業保険が切れてしまうが、この職業訓練校(ポリテク)に入学できれば、失業保険の給付を継続できることを知り、上手く入学できた。1月と7月が入学期間で6か月の勉強期間が与えられ、入れ替えられる。

ポリテクに通っている間に、ボイラー2種、危険物乙4、電気工事士2級の学科まで合格したが、4か月目に書いた就職用、履歴書と職務経歴書を求人に出したら、雇ってくれるとこが見つかり、卒業せずに就職した。

失業保険をもらっている間に、講習が義務付けられていた。その講師の方方は、皆さんとても熱心だった。これはポリテクでも強く感じた。企業の人事課にいて、面接官の経験があったり、熟練した技術者だったりとその経歴を踏まえた上での指導で説得力があった。マニュアルがあるようで無いその仕事、手探りで自分なりのアレンジを加えての授業だったと思う。生きた授業を受けられたことは、これからの人生を考える上でもすごくプラスになった。

ポリテクで出会った仲間達にも感謝している。その場だけの付き合いだが、同じ離職者、求人者という環境で何か共通の話題があり境遇が似ている。情報や経験を共有でき、知りたい話題についても臆面もなく提供してくれた。

60歳で、再度社会に出て、働くことの意義や自分なりのスタイルを持って、新たな可能性を信じて、新しい職場に出られると思っていた。


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