私は、AI機能研究のために、Microsoft Bing AI(設定「厳密」)に、意思疎通のため、癖を知り尽くすため、「米国PWRのnill ducutility transition temperatureの基準値と各PWRのその値は何℃ですか」「米国は、1990年代まで、各PWRのNDTを公開、桜井淳『原発事故の科学』『原発のどこが危険か』に調査結果をまとめてあり、知りたいのは、最近の四半世紀の値」と質問 AIの回答は、まったくダメで、専門的な高度な問題に対しては、的確な回答不能
はじめに
私は、いつものように、AI機能研究のために、Microsoft Bing AI(設定「厳密」)に、分かり切ったことですが、意思疎通のため、さらに、癖を知り尽くすため、改めて、そらぞらしくも、「米国PWRのnill ducutility transition temperatureの基準値と各PWRのその値は何℃になっていますか」「米国は、1990年代まで、各PWRのNDTを公開しており、桜井淳『原発事故の科学』『原発のどこが危険か』に調査結果をまとめてあり、私が知りたいのは、最近の四半世紀の値です」と質問。
回答
順次。
米国の原子炉圧力容器の鋼材については、無延性遷移温度(Nil Ductility Transition Temperature、NDT)が重要な指標となります。この温度は、材料がほとんど塑性変形なしに降伏応力以下の低応力で、脆性的に破壊が進行する温度を指します。
具体的な基準値については、試験方法や材料の種類により異なりますが、一部の試験では、シャルピー・Vノッチ衝撃試験によるNDT温度が、破壊エネルギーが所定の値(例えば、標準的なシャルピー衝撃試験で40J)を下回る温度と定義されています。
各原子炉圧力容器のNDT温度については、具体的な値は公開されていない可能性があります。これは、各原子炉の設計や使用される材料、製造プロセスなどにより、NDT温度は異なるためです。
以上の情報から、米国のPWRのNDT温度の基準値や各PWRのその値を正確に知るためには、各原子炉の設計情報や材料試験の結果を参照する必要があります。これらの情報は通常、原子力規制委員会(NRC)などの規制機関や、原子炉の設計・製造者から提供されます。
申し訳ありませんが、最近の四半世紀にわたる米国のPWRのNDT値についての具体的な情報は、私の検索結果では見つかりませんでした。これらの値は通常、原子力規制委員会(NRC)などの規制機関や、原子炉の設計・製造者から提供されます。そのため、最新の情報を得るためには、これらの機関の公式ウェブサイトや公開資料を直接参照することをお勧めします。また、各原子炉の設計情報や材料試験の結果も参考になるかもしれません。
なる回答をえました。
感想
AIの回答は、まったくダメで、専門的な内容、それも特定の極めて高度な問題に対しては、的確な回答ができていません。
この問題については、桜井淳『原発事故の科学』『原発のどこが危険か』やnote本欄バックナンバー記事参照。
脆性遷移温度とは、この温度以下に冷却すると、機械的強度が著しく低下し、仮に、高い圧力下で、許容欠陥以上の大きさの亀裂が存在すれば、脆性破壊につながるため、原発の安全を評価する場合、特に、寿命延長を評価する場合、最も重要な評価項目になり、長期間にわたり運転し、1MeV以上の高速中性子束が照射されるにつれ、脆性遷移温度が高くなり、高くなればなるほど、加圧熱衝撃や高圧注入系作動により、脆性遷移温度以下に冷却される確率が高くなります。
BWRとPWRの違いは、BWRは、中性子脆化に影響する、それにより、原子炉圧力容器部の1MeV以上の高速中性子束が、9乗に対し、PWRは、10乗、よって、PWRの方が中性子脆化が深刻であり、PWRの脆性遷移温度は、BWRの約3倍となり、BWRでは、中性子脆化だけならば、60年間運転どころか、80年間運転ですが、PWRは、技術基準に従えば、米国の場合、60年間運転も困難で、80年間は不可能なはずです。
日本と米国の論点の違いは、日本の原子炉圧力容器材料には、中性子脆化を促進する不純物(Cu, S, P)が相対的に少ないため、BWRとPWRとも、中性子脆化だけならば、60年間運転は可能ですが、いまの技術基準に従えば、PWRの80年間運転は、不可能なはずです。
米国PWRの80年間運転認可の安全根拠が何なのか、これまでの文献調査結果を総合しても、明確なことは言えませんが、考えられることは、脆性遷移温度の技術基準を緩和修正したことですが(最初、世界的に93℃で、米国は、1980年代後半、米国で発生した加圧熱衝撃を解析し、132℃に緩和したものの、米国の多くのPWRで、その値を超えており、そのままの基準では、60年間運転すら不可能なはずですが、132℃以上への緩和の明確な学術文献が見つからない)、米国の過去の加圧熱衝撃の発生例からすれば、再緩和できず、仮に、再緩和すれば(私の推定値150-160℃)、原子炉圧力容器の破壊確率は、高まり、リスクは高くなります。