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ヨガニードラを初めてやる方へ、気になっている方へ簡単に説明します

"眠りのヨガ"って聞いたことはありますか。

ニードラというのが、サンスクリット語では眠りという意味です。ヨガニードラをそのまま訳すと眠りのヨガとなります。

眠りという名前がついていますが、本当に眠るわけではなく、仰向けになり、身体の隅々までリラックスして瞑想状態へ入っていくものです。

ヨガニードラの誘導アプリも販売されているようです。
凄い時代ですね。

ヨガニードラはとても簡単で、誰でも気軽にできて、さらに瞑想をやりなれている方にも気づきがあるという瞑想の一種です(厳密には瞑想ではないという人もいます)。

忙しく、そしてやることが多い現代人にはオススメのヨガの一つになります。

簡単にヨガニードラについて書いてみます。




ヨガニードラは仰向けになり行います

 ヨガニードラは、仰向けの姿勢になり、目を閉じて、身体の各部位を一つ一つ解放していく手順になります。

 頭の先から、足の先まで、体の部位を誘導の声に従って開放していきます。自分でする場合は、足の先から少し細かく脱力していくといいです(足の指、足の甲、足首、、、のように)。意識を順番に向けていき、吐く息とともに力を手ばなしていきます。

 ヨガをしている人の多くは、身体を動かすことが得意だったり、年齢が若かったり、運動としてスポーツをやっている人が多かったりというイメージがあると思います。ヨガニードラは、そういう人たち向けの動的なものではなく、心身を和らげるものです(運動する人も、もちろん受けることをオススメします)。

柔軟性や難しいポーズへの努力を必要としません。
また、ヨガの体験や長い経験も必要としません。
ただ仰向けになり、自分を解放していくのです。

瞑想というのは手放すことです。
何かをすることではなく、余計なことをしない状態です。


まず初めに、ヨガの目的を確認しよう

 ヨガニードラを受けるにあたり、ヨガとは何を目的としているのか、簡単に確認してみましょう。ヨガの根本経典である「ヨーガ・スートラ」にはヨガの目的をこのように書いてあります。

“ヨガとは心の働きを止滅すること”


 心の働きを止滅することがヨガの目的です。柔軟性を高めることや、かっこいいポーズをとれるようになること、呼吸法を極めること、瞑想を深めることは手段であり目的ではありません。

 手段を楽しむのは多いに結構です。私も楽しんでおります。ですが、目的はその先にあるのにも関わらず、手段ばかりに気をとられてしまうのも勿体ないです。

 あくまでも心の働きを止滅することを目的としております。そのための手段として、ポーズがあったり呼吸法があったり、瞑想があったりします。


日常生活でマインドが盛んな人は瞑想がオススメ

 日常生活で、日々マインドに翻弄される人もいるかと思います。考え事ばかりしてしまっていたり、悩み事が耐えなかったり、一晩寝ても疲れがいつも残っていたりと。

 歩いていたら突然に理不尽なことに出会ってしまうように、日常ではいろんなことが起こってきます。ヨガでは、そういったマインドの暴走を自らコントロールすることを目的としています。

 ヨガのポーズをとったり呼吸法をしたりと、ヨガにおいては様々な手法があり、それらを活用して本来の自分を取り戻していくのがヨガなのです。ヨガとは自分の心と体をつなぐこと、と言われている先生もいらっしゃいます。

 ヨガの根本的なことがまとまっているのが上記のインテグラル・ヨーガという書籍です。ヨガを身につけていくための8つの段階、「ヨガの八支則」についても記載があります。気になる方はチェックしてみてください。

参考記事:ヨガで成長するための8ステップとなる「ヨガの八支則」をざっくりと学ぶ


ヨガニードラはどんなものなのか。ポイントはシャバアサナにあり

 ヨガニードラではシャヴァアーサナ(仰向けの姿勢)で身体全体を観察し、呼吸法やイメージ法を使って総合的に調和の状態を作り出していきます。

 ポイントはシャバアーサナです。ヨガをしたことのある人ならお決まりのポーズで、クラスの最後に必ず行うポーズです。

 シャバアーサナは仰向けで完全に脱力していくポーズです。屍のポーズと訳されます。ヨガニードラではそのシャバアーサナをとり、ゆったりとリラックスしていきます。シャバアーサナの姿勢で、誘導にのって身体を隅々までリリースしていきます。頭の先から、つま先まで、丁寧に一つ一つ、心と身体をリリースしていきます。結果として自律神経も整っていきます。

 実はこれが瞑想なのです。ヨガニードラでは仰向けになっておりますが、これを座って行うのが瞑想です。”ただ座る”というのはそういうものなのです。

 余計な力や余計な思考を手放してただ座ることができれば瞑想状態がやってくるわけです。ただ座る瞑想会をSIQANと称して開いております。

 このようにリラックスして全身を弛緩させていくことで、暴走してしまうマインドを制御し、“心の働きを止滅すること”を達成していくのです。


部屋でヨガニードラ(ゆるめる瞑想)をやる時の流れ

細かく力を抜いていきますが、ざっくりとまとめておきますね。
決まりはありません。とにかく身体をスキャンし、全身の力を開放していくことを意識します。

  1. 部屋をきれいにして、人に突然声をかけられないようにしておく

  2. 仰向けになる(マットを敷くのもあり)

  3. 深呼吸をしたり、伸びをしたりして身体をゆるめる

  4. 落ち着いたら、足は肩幅以上、脇の下も拳一つ分ぐらいスペースを作る

  5. 頭の先から力を抜いていく

  6. 頭、頭のうしろや前、おでこ、眉間、目、と順に力を抜いていく

  7. 口の中、唇、あご、首筋、肩や肩周り、胸の前、背中、手、、、ともっと細かく力をリリースし続けていきます

  8. 腰回り、内臓、太もも、ももの後ろ、膝、ふくらはぎ、すね、踵、足裏、足の甲、足先、、、ともっと細かく力を抜いていきます

  9. 最後まで抜けたら、あとはこの静寂のなかで寛いでいきます

このヨガニードラ中は、自然な呼吸で構いません。

「頑張って吐こう」などすると余計な力みが生じてしまいますので、楽に呼吸していれば大丈夫です。

 疲れていると眠ってしまうこともあります。眠ってしまっても構いません。瞑想では眠ってしまうことを推奨はしておりませんが、眠ってしまうことはあるのです。十分に休息をとってからヨガーニードラなどの瞑想を実践されるとよろしいかと思います。


ストレスの多い現代においてヨガニードラは注目されています

 ストレスが多い方や、長期間にわたる心の苦しみがある方、悩み事が日々耐えない方など。そのようなことから解放されて、本来の自分へと戻っていきたい方へ、非常にオススメするヨガの一つです。

 リラックスして寛いだ状態から、瞑想へと入っていくと、潜在意識もクリーニングされると言われています。潜在意識のクリーニングが長期にわたる不調や苦しみをゆるめる働きかけのポイントなのかもしれません。潜在意識は自分では感知できない意識ですが、行動や目の前に現れている現象の8割、9割を担っているとも言われています。なので、この潜在意識のクリーニングは、顕在意識で対処するよりも物事をスムーズに働かせる作用が大きいと言えると思っています。

 ヨガニードラは、方法も簡単で、ただ仰向けになって行うため、身体が硬い、疲れている、動くのがあまり好きでないなど、多くの方にオススメできるヨガになります。

 横になった姿勢で自分自身を深く安らぎに導く練習法は、自宅で実践できるセルフケアとしても取り入れることが可能ですので、日常生活に組み込むこともオススメです。

 ヨギボズでは、慣れている場合や好みによって「胡座でも大丈夫ですよ」と、アドバイスさせてもらっています。また、先ほども紹介しましたが、実はこのヨガニードラと同じくらいにゆるめるのが日本一簡単な瞑想会であるSIQANでございます。瞑想が初めての方も、深めたい方も、グループで瞑想することで楽しい体験が起こるかもしれません。



ヨガニードラでも解放は起きるのか

 もちろん、ヨガニードラもちゃんとした瞑想です。瞑想ですから、心の奥からの解放も起こります。横になって瞑想はできない、という固定概念があるかもしれませんが、リラックスすることは瞑想の基本です。ですので、座らないといけないという観念を外して、寛いでみましょう。

 そこには静寂があり、絶え間なくあなたを導いているエネルギーに満ちあふれていることでしょう。

 静寂を感じられると、実感を伴って、私たちのソースにつながっていることを確かめられると思います。

 ヨガニードラはとてもオススメの瞑想になります。よくわからなければ、ヨガクラスに来た時にでも聞いてください。




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