- 運営しているクリエイター
記事一覧
■教養としての社会保障
静かに、そして熱量の高い一冊でした。積読していたのですが、もっと早く読むべきでした、すみません。
元厚労省の官僚であった筆者による社会保障の見方は実に幅広く、自身の考えを深めるにとてもよい本でした。筆者の考えは大きく以下の3点にまとめられるように思います。ほぼ引用となりますが、ご容赦ください。
===
1.社会保障をポジティブ・ウェルフェアの文脈で読み直すポジティブ・ウェルフェアとは、保護と
■成瀬は信じた道をいく
『成瀬は天下を取りにいく』の続編が出るというので、今度はどんな大津ネタが出てくるか想像していたのですが・・・
ちなみに前作のコメントはコチラ。
びわ湖大津観光大使となっている成瀬がカバーのイラスト。
やられた。完全にやられました。そう来たか、と。
彼女はいつも軽々と私たちの想像の斜め上を行ってくれます。
しかしまぁ、この成瀬。
私と高校、大学が一緒というのはまぁまぁある話として、高校の部
■13歳からのアート思考
アート思考?
本書のサブタイトルには“「自分だけの答え」が見つかる”とあります。
一体どういうことなのでしょう?
この本は美術やアートの教科書ではないのですが、美術史に多少の関心がありましたので、ざっくりレジュメにしてみました。
==================
1.アンリ・マティス「緑のすじのあるマティス夫人の肖像」(1905)
[問]「素晴らしい作品」とは?
・カメラの登場→「美
■言葉にできるは武器になる。
何と言ってもタイトルが秀逸です。さすが電通のコピーライターさんです。斜め読みでも十分勉強になります。
プラトンの言葉から始まる第1章
なるほど、と。話す前には準備が要るんだよね、と。
本書ではまず、「言葉の伝わり方」にもレベルがあることが示されます。
①不理解・誤解→②理解→③納得→④共感・共鳴
本当の「伝わる」とは「動きたくなる」ことを意味する、つまりは上記のレベル④まで到達してはじめ
■成瀬は天下を取りにいく
「島崎、わたしはこの夏を西武にささげようと思う」
中2の夏休み、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した-。
裏表紙には西武大津ショッピングセンターのイラスト。
西武大津の閉店日に駆け付けた大津育ちの私としては、読まないわけにはいきません。しかも、主人公の成瀬が私の母校に入学していると聞けば、なおさら興味がそそられます。
そんな「滋賀滋賀」した本ですが、ある意味まっすぐな青春小説です。登場人物
■水曜どうでしょう 藤村・嬉野 本日の日記
ご存知、『水曜どうでしょう』のディレクター2人による「本日の日記」。休みの日の一気読みです(ただし3巻まで)。
昔はホームページで毎日読んでいたものでした。この中でうれしー(嬉野雅道ディレクター)がよく使った「持ち場」という言葉が、当時から私は好きでしてね。
世の中いろいろあるけれど、まずは自分のできることから地に足付けてがんばろうと思うのですよ。
本の内容は暑苦しく、バカバカしくもので、加
【読書録】他者と働く-「わかりあえなさ」から始める組織論
HRアワード2020 書籍部門最優秀賞受賞、らしいです。ずっと気になっていた本をようやく読了。
・対話とは「新しい関係性を構築すること」(=橋を架ける)
・4段階のプロセス「準備-観察-解釈-介入」
・準備、観察=相手のナラティヴを把握すること
・解釈=相手のナラティヴにおいても意味があるようにするにはどうしたらよいのかを考えること
・つまり、解決困難な組織課題が出てきたとき、相手を変えるので
■実践 シナリオ・プランニング -不確実性を「機会」に変える未来創造の技術
新井宏征さんの著。ご縁いただきまして、出版前にABDに参加させていただきました。
VUCAの時代、「組織も人材も環境変化に柔軟に対応できるようにするには?」という問題意識に対するメソッドとしてシナリオ・プランニングを紹介するものです。
そもそもシナリオ・プランニングとは。同書では「設定したテーマにおいて起こり得る不確実な未来の可能性に備える対応策を検討する。さらに、このステップをくり返すことで