
ひとりBizOpsは仲間を作りたい
この記事はBizOpsアドベントカレンダー2024 7日目の記事です
前回は株式会社ネクサフローCEO 中村 知良さんによる、
『AIエージェントが溢れる未来に、備えるべき業務プロセス』でした
自己紹介
はじめまして、株式会社エモーションテックの「野手 清美(のて きよみ)(https://x.com/kiyonote_)」と申します!
現在は、「Operation Manager」という肩書きで業務オペレーションの改善やデータ整備等を行なっています。
エモーションテックにはマーケ担当として入社しましたが、そこから顧客向きあいのデータアナリスト→兼任でSalesforceのシステム管理者を担当し、今に至ります。
今回の記事では、育休中にひとりBizOpsなことに気づいた私が、復職後仲間を作ろうと第一歩を踏み出した話を、体験談として書き記そうと思います。
日記的な内容になってしまうかもしれませんが、BizOpsアドカレ2024の箸休め担当としてお楽しみいただければと思います・・・笑
BizOpsとの出会い
これまで、いわゆる「SalesforceのひとりAdmin」であることは自覚していた私。
Admin経験のあるプロダクト開発部門のPdMの一人に代理をお願いして、第二子育休期間を過ごしていたある日。
Xのタイムラインに流れてきた「マエスさんの昨年のアドベントカレンダー投稿」がふと目に入ったのです。
BizOpsアドベントカレンダー書きました!
— マエス (@maes_data) December 17, 2023
え?BizOpsで30人組織?どういうこと??
書き終えてみるとツール名は出ません…
経営視点でのBizOpsのお話です。
色んな人に届けー!
「ダイナミック・ケイパビリティ」-1人から30人BizOps組織へ- 大事にした価値観を紹介してみるhttps://t.co/wvbZ9hyUp7 pic.twitter.com/jSU9cesfvF
その記事にあった、以下の部分に衝撃を受けました。

マーケ・セールス・CS・経理・プロダクトなどなど…これらすべてにBizOpsが変わるといっていいでしょう
・・・少なくともここに上がってるもののオペレーション設計に関わってるな?
私BizOpsだったのか?
BizOpsってなんなんだろう・・・?
そこからさまざまなBizOpsに関するnoteやXの投稿を探し回り、BizOps戦略室マガジンに辿り着きました。
そして、読むほどに自分が(まだまだ至っていないところは多い、かつだいぶRev寄りな)BizOpsかもしれない?と思うに至りました。
・・・しかも、ひとりBizOpsなのでは?
ひとりBizOpsの課題感
ひとりAdmin/BizOpsを続けている中で、私にはある課題感がずっとありました。
それは、Salesforceを軸とする業務で利用するITツール全体の処理構造とオペレーションを紐づけて理解している人が、私ひとりの状況が続いていたこと。
以前、第一子育休を取得するまでの間にSalesforceの構築をほぼ一人で抱え込んでしまった反省から、
横断した業務フローの可視化
専門部署に特化した業務フローに関連する、ITツールの処理構造のドキュメント化
組織横断で利用するツールの新規導入時に、全体把握はしつつも可能な限りアドバイザー的役割に回る
といったことを意識して業務を進めていました。
ただ、やはりオペレーションの根幹を担うSalesforceのAdmin権限を他のメンバーに渡すことは、当時の状況的にも私個人の余裕的にもできませんでした。
(決して、独り占めしてドヤりたかったわけではありません。笑)
結果的に、第二子育休に入るにあたって、Salesforceに関しては、そもそもベースが激務である先述のPdMに最低限の保守と現場からの相談に答えてもらうことをお願いするに止まってしまったのです。
1年未満で戻ってくるとはいえ、長期間不在となる育休中。
今回も、母子ともに産後も健康で予定通り戻ってこられましたが、万が一のことがあったら(自分で言うのは変な感じもしますが)少なからず事業リスクになってしまう不安は、通常勤務していた時よりも強く感じていました。
この課題に対して、私ができる復職後の解決方法はひとつしかありません。
そうだ、今度こそ仲間を作ろう!!!
ひとりBizOpsは仲間を作りたい
復職前の上司との面談でやりたいことを聞かれた時に、上記の課題感と仲間が欲しい意志を伝えました。
上司からはありがたいことに前向きな反応をもらえたので、2024年10月の復職と同時に仲間探しを始めました。
新しい人に現場のオペレーションのインプリを一からやる余裕はさすがになかったため、前提として新規採用ではなく、既存のメンバーをターゲットに。
あわせて、最低限の条件として以下を設定しました。
過去に、大なり小なりオペレーション設計をやったことがある
社内ITツールを使うことに抵抗感がなく、自主的に学ぶ意欲がある
「復職したてで浦島太郎状態だから、現場の変化とかいまの課題感とか教えて〜!」
などと体のいい言い訳wで探りを入れていたところ、なんと、素晴らしく条件にぴったり当てはまる方に出会ったのです!
仲間、みつけた・・・!!!(感涙)
本人の意思を確認した上で上司からもOKをもらい、第一関門である「仲間探し」はびっくりするほど想像以上にすんなりクリアすることができました。
ここからどう課題を解決していったのか
仲間は見つかったものの、さすがにフルコミットしてもらうのは難しかったので、スモールステップで出来ることから進めることに。
まずは、元の業務の領域から近いけど直接踏み込んでいなかったところのオペレーション設計と、関連するSalesforceの構築が必要なプロジェクトに入ってもらうことにしました。
元の業務から近い領域から始めることで、オペレーション設計時に考慮するポイントのイメージがつきやすくなったり、関連部署とのコミュニケーションコストもそれほどない状態でプロジェクトを進めることができます。
またSalesforceの構築をするにしても、自分が普段業務で触っている画面のイメージがある状態なので、基本的な構築に必要な操作を説明するだけでプロジェクトを自走してもらいやすいのではというところも狙いとしてありました。
さらに、構築を一度体験することによって、類似の手順で構築された既存オペレーションの処理構造の理解もしやすくなります。
こうして、新たな仲間によって私の抱いていた課題感は少しずつ解消の糸口が見えてきました。
実際に自分の関与が少ない状態でプロジェクトが仲間によって進んでいくのを見て、感激するとともに「自分に足りなかったのは、一歩踏み出す勇気だったのかもしれない」と大いに反省しました。
育休中、強制的に業務から離れて自分の課題感にじっくり向き合う時間が持てたこと。
「BizOps」という役割を知り、コミュニティを通して他社のBizOpsの事例を知ることができたこと。
この2つが、勇気を出す大きなきっかけになったと思っています。
次に目指すところ
ひとり仲間ができたことは、事業リスクの回避にはもちろん寄与していきます。
しかし、それだけだとただマイナスがゼロになっただけなので、今後はさらにプラスの価値(生産性の向上)を意識した動きを意識していかなければ、BizOps人材の増加に意味を持たせられなくなると考えています。
そのためにも、まずは仲間を育てながら、自分のスキルアップとBizOpsとしての価値を発揮する一年にしていきたいと思います!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!