要約「FACTFULNESS」
▮今回読んだ本
▮FACTFULNESSを一言でまとめると
▮学者がチンパンジーに劣るという例え
まずはこちらの問題を見てください。
これらの問題の正解率は5~15%。
これはチンパンジーに同じ問題を出して適当に選ばせた時の回答率の33%よりも低い数字です。
冒頭、作者は「どんなに偉い学者や有能な人であっても、問題によってはチンパンジーに劣る」と言っている。
▮なぜ人はチンパンジーに劣るのか
それは「我々は数字をドラマチックに見る先入観がある」ということ。「世界は物騒になってきている」・「貧困は増え続けている」などドラマチックな先入観があるせいで誤解が生じている。
では「ドラマチックな先入観」とはいったいどんなものなのか?
■ドラマチックな10種類の本能とは
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・分断本能
└世界は埋まることのない溝で分断されているという思い込み
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・ネガティブ本能
└「世界は悪くなっている」という勝手な思い込み
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・直線本能
└「犯罪は増え続けている」などの思い込み
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・恐怖本能
└危険でないことを危険だと考えてしまう思い込み
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・過大視本能
└目の前の数字が重要であるという思い込み
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・パターン化本能
└一つの例がすべてに当てはまるという思い込み
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・宿命本能
└すべてはあらかじめ決まっているという思い込み
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・単純化本能
└世界は一つの切り口で理解できるという思い込み
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・犯人捜し本能
└誰かを責めれば物事は解決するという思い込み
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・焦り本能
└今すぐ手を打たないと大変なことになるという思い込み
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■重要な5種類の本能
・分断本能
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【1】一つのデータを無理やり分断(=分類)しようとする本能。例えば経済や所得のニュースに関してサラリーマンを「高収入層」と「低収入層」のような分け方をされるが、実際にはそれらに属さない「中間層」が多い。無理やり二つに分断するせいでわかりづらくなる。大事なことは「大半を占める数字がどこにあるのかを探すこと」
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【2】極端な数字の比較に注意。どんなデータにも上位層と下位層はある。大半を占める数字は上でも下でもないところにあったりする
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・ネガティブ本能
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【1】ネガティブな情報の方が数字が取れるのでよくメディアに出てくるだけ、という事実に気付こう。良い出来事はニュースになりにくい
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【2】「今年は雨が多くて野菜が採れなかった」という事実は「雨が多くてよかったこと」も存在しうる。両方のデータを見つけられると良い
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・恐怖本能
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【1】「恐ろしい物には自然と目が行ってしまう」という事実に気付こう。恐怖本能を抑えるためにはリスクを正しく計算すること。ここではリスク=危険度×頻度としている
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・過大視本能
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【1】ただ一つの数字にはまったく意味がない。必ず比較をしよう
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【2】比率を出そう。大体の場合は比率の方が役に立つ
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・パターン化本能
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【1】パターン化は抑えられるものではない。大事なことは”正しくパターン化する能力”を身に付けること
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【2】分類化して小さくする→共通項を見つける→分類化が正しいのか見つめ直す→共通項を見つける・・・・これを2~3回繰り返そう
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【3】「過半数を占める」ことに注意をしよう。過半数を占めるということは=「半分より多い」という事実でしかない
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個人的に重要だと思う本能に絞ってご紹介しました。
本noteはここまでです。
この本で「人間はチンパンジーにも劣る」と言われた時は内心ヒヤリとしましたが、この作者が言いたいことは「みんなは頭が悪い」ということではない。「我々はどんなに学んだ気になっていても、圧倒的に知識が足りない」ということだ。
最後にハイキュー!の鷲上先生のセリフで締めましょう。