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Everything is Okay.
シリアで紛争が始まったころ、シリアから日本に来た子供の家でほぼ毎日、日本語を教えていました。その子のお父さんは片言の日本語と英語が話せたので、大切なことはお父さんに伝えるようにしていたのですが、子供と一緒にいるのは英語も日本語もほとんど話せないお母さんでした。
わたしが知っているアラビア語もあいさつ程度だったので、お互いに話せるのは「こんにちは」と「ありがとう」「OK]だけでした。
そのうち、私が教えたのか自然に覚えたのか記憶が定かではありませんが、お母さんは「だいじょうぶ」という言葉を覚え、その時々の状況に応じて上手に使い分けるようになりました。
せんせい、水、ダイジョブ?→ 「飲みたいですか?」
(わたしにお菓子を見せて)
これダイジョブ?→ 「食べられますか?」
![](https://assets.st-note.com/img/1693798717017-lTSK15VZcJ.png)
(お母さんが病院に行こうとしている時、わたしの問いに対して)
〇〇さん、病院?だいじょうぶ?
はい、ダイジョブ → 「ひとりでも行けます。」
![](https://assets.st-note.com/img/1693798733307-R8fUTIoDac.png)
窓をあけたいとき、窓を指さして)
ダイジョブ?➞「開けてもいいですか?」
といった具合です。また、その「だいじょうぶ」がつまって「ダイジョブ」になる言い方がかわいらしく元気に聞こえました。
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正しい文法を教えるのは日本語教師の役目ではありますが、場合によっては、かんたんで汎用性の高い言葉を教えるのが大切かと思います。
個人的にも「だいじょうぶ」はすきなことばです。
「すべてだいじょうぶ」と思っただけでなんだか明るい気持ちになれる気がします。