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【人生には「あそび」が大切だ】言い古されたことを自分で体験しましたよと言う話

キチンとした「押入れ」にしたいと思っていました。

隅々まで整理が行き届いた、わずかな乱れもない「押入れ」。

そうすれば、何もかもがうまくいくとさえ考えていた。
だから私は自分の「押し入れ」を必死に整理し続けていた。

でも、本当の「理想の押し入れ」は
新しいものを買ったら、すぐ入れられる「あそび空間のある押し入れ」
だった。

何の話しかって?
「押し入れ」=「心や頭の中」
「あそび空間」=「遊び」「よゆう」

最近、私が実感したことをまとめてみようと思います。

ここに書いてあることは、言い古されたことです。
私も頭では分かっていたはずのこと。
だけど、実際の心の動きを自分が体験すると【今まで知ってると思っていたのは、本当に「知っているだけ」だったんだと気づいたよ】という話です。


お時間に「あそび」のある方は
しばしお付き合いいただけると嬉しいです。


「疲れた、枯れた、何もない」と思っていた2019年の年末


「疲れた、枯れてる、何もない」
私が自分の内面について抱いていた思い。

なんで?やる気が出ない。
感動したりできる瑞々しい心の動きを感じない、もう歳か。
(実際、相当いい歳なんですが)
こんなに、自分の内面と向き合う努力をしているのに上手くいかない。

そんな時に感じたこと。
身動きが取れない息苦しさ、窮屈さ。
「こんなの嫌だ」と、もがくことさえ出来ない窮屈さ。

「なんなんだ、この私の内面の不自由さは!」と、
腹が立ってきた2019年の年末。


急がないことの大切さを19才の姪に教えられる


去年春から同居している19才の姪。

母親(私の妹)の気質を完璧に受け継いでいます。
・超楽天的。
・基本、ノープラン。行き当たりばったり。
だけど、周りの人から愛されて色々上手く行っている。

一方の私。
・計画大好き!計画なしの行動なんて怖くてできない。
・準備して、準備して死ぬほど準備して行動に移す。
 (だから行動に移すときはヘトヘト)
だけど、気づけば計画していたところとは全然違うところにいる私。

そこで彼女をじっくりと観察してみた。
そうすると、すごいなと思うことが沢山ありましたよ。
一つ一つは小さなことなんだけれど、自分では実行できないことが沢山。

なかでも一番私の心を捉えた行動は【ご飯をゆっくり味わって食べる】こと。「うん、美味しい。」なんて一人呟きながら、本当に美味しそうに。

そうやって食べる姪っ子をみていると、彼女の中に流れるゆったりとした豊さを感じました。その豊かさと自分の内面の貧相さを比べて愕然としましたよ、心の中でくず折れました50才の私は。そして、心の中で叫びました。


「私もこのゆったりした豊かさが欲しいーーっ!」


2020年の年初に思い切ってやめてみた


2020年、晴れて無職となった私は、思い切ってやめてみることにした。
これを試すなら、無職の今しかないと思ったので。

《やめたこと》
 ・急ぐこと。
 ・付け足そうとすること。
 ・(細かく)計画すること。

しかし、これが難しいんです!

・急ぐこと。
前職+過去の結婚生活で骨の髄まで染み込んだ習性。
とにかく、朝起きた瞬間から寝るまで「忙しい」という気持ちが抜けない。
前職では一日の大半「書く」仕事をしていたので、文字もゆっくり丁寧に書けない。書いているとだんだん早くなってくるんです。止められないんです。生活全般にわたり「なんでこんなに急いでいるんだろう」と笑えるくらい無意味に急いでしまう。

・付け足そうとすること。
常に「自分には何かが足りない」と感じてしまう。
上手くいかない時に【不要なものを引く】発想ができない。
もっと、もっと、と【何かを足そう】としてしまう。

・(細かく)計画すること。
計画することはダメではないのでしょうが、私の場合は細かすぎる。
ちょっと買い物に行く時も、移動のルートを考え買うものをリストアップ。
特に時間に絶対無駄がないように細かく計画しないと安心できない。
これを初めて見た姪っ子にドン引きされましたよ。
その時、初めて自分の常軌を逸した計画好きに気付きました。

もちろん、やめようと思ってすぐやめることはできないのですが
「あ、またやってるよ」と気付けるようになりました。
そして以前よりもやめることができるようになりました。


やめるために始めた事


自分の中で、気持ちにあそびができ始めるまで
退職後のひと月近く、ひたすら丁寧に暮らすことに集中しました。
(贅沢です、無職だから出来ることですね。)
・急がず丁寧に部屋を整える
・時間を気にせず集中して運動する
・ゆっくり料理してゆっくり食べる
・しっかり寝る
そして、できる範囲でできる事に取り組む。

そうしていると、なんだか気持ちが少しゆるりとしてきたので
付け足しました。
・毎日「やらないこと」を決める。そして、やらない。
・頭や心に浮かんだことは、すぐに書き出す。頭の中のゴミは即捨てる。
・「まだあれが足りない」なんて考えず、今の自分のまま行動に移す。
 「行動ファースト」

だいぶ出来るようになってきました。
だけどまだ出来ないことがあります。


・休憩する

これがまた、難しい!
休もうとするとソワソワしてしまうんです。
5分間「ただ休憩する」ことは今後の課題です。


まとめ:「あそび」は何より大切という話


私が偉そうに言うことではないのは、十分承知しておりますが。
それでも声を大にして言いたい。

「皆さ〜ん、あそびを大事にしてますか?」

「あそび」ほんとうに大事です。

「あそび」=「空間、気持ち、頭の中のよゆう」です。

あそびがないと自分の中に何も入れられません。
つまり、成長できない=今までと同じことを繰り返すしかない。
それって旧式ロボットみたいですよね。
人工知能を持つ、今時ロボットは学習して成長できる。

だから、人間の皮を被った旧式ロボットになる前に
頑張っている自分に満足するよりも先に
自分の中に十分な「あそび」があるかご確認を。

旧式ロボットのような機械でさえ「あそび」がないと故障しやすいと思います。果たして、人間の自分には十分な「あそび」があるのか?
この先、故障せずに人生を存分に謳歌できるだけの「あそび」はあるのか?

何を持って「あそび=よゆう」とするかは各人によりますが。
目標に向かって走り出す前に(もちろん走っている途中でも)
ちょっと時間を使ってでも点検してみる価値はありますよ。
私みたいに内面が枯渇し切ってしまう前に、ぜひ点検を!






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ささやきよみ|ライター
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